メキシコの高級ブランド・デパートとして知られるエル・パラシオ・デ・イエロが、先日レオンにオープンしました。約30億ペソが投じられ、800人の従業員が雇用されています。
エル・パラシオ・デ・イエロは、メキシコシティ、モンテレイ、グアダラハラ、カンクン、プエブラ、アカプルコ、ケレタロなどの国際的な都市に15店舗を展開しています。
高級ショッピングの象徴としての地位を確立してきたこのデパートは、グアナファト州の小さな町シラオにその起源があります。
エル・パラシオ・デ・イエロの創業者の父であり、全国的に有名な実業家だったラウル・バイエレス・チャベスはフランス系ですが、シラオにあるシンコ・デ・マヨ通り18番地の家で生まれ育ちました。
裕福なフランス人移住者の息子であるラウル・バイエレス一家は、もともと農業に携わっており、ポルフィリアート時代のメキシコの繁栄に乗じて、ランチョ・ヌエボにアシエンダを築きました。
1915年、父の死後、若きラウルはメキシコシティに移り住み、民間企業で主に金融、産業、文化機関の設立に携わりました。その後も努力を重ねて輝かしいキャリアを築き上げました。特に外国企業の買収を推進し、革命後の国の安定化を支えました。
グアナファト州出身のラウルは、同じく同胞でレオン出身のセリア・ゴンサレスと結婚しました。レオンに開店した新店舗の廊下には、2人の肖像画が飾られています。
2人の間には、ラウル、アルベルト、セリア、スサナの4人の子供が生まれ、次男のアルベルト・バイエレスがエル・パラシオ・デ・イエロの創設者となります。
ラウル・バイエレスがシラオに残したもの
ラウルの遺産は今でもシラオの通りに残っています。1985年、シラオ市はラウル・バイエレスに敬意を表し、町の主要な大通りのひとつであるラウル・バイエレス通りを建設しました。
この大通りは、旧シラオ・フェリア会場を起点とし、バスターミナルへとつながっています。さらに、この町には彼の名を冠した公立小学校もあります。