4月11日、グアナフアトの州都は「悲しみの金曜日」の祝祭という伝統に包まれます。この祭りは聖週間(セマナ・サンタ)の始まりを告げ、グアナフアトの人々の信仰と祝祭の精神を今に伝えています。
この特別な日は、イエス・キリストの磔刑の前に聖母マリアが味わった悲しみを讃えるものです。そのため、街や家庭では「涙」の象徴として水やシャーベットが配られます。また、市民は自宅や商店を祭壇で飾り、信仰と色彩に満ちた雰囲気を作り上げます。

花の日— ロマンチックで陽気な前日祭
「悲しみの金曜日」の前日、4月10日(木)には、「花の日」と呼ばれるグアナフアトの最も親しまれている伝統行事の一つが行われます。
木曜の夜には、街中が祝祭ムードに包まれ、多くの人々が賑やかな雰囲気を楽しみます。そして、金曜の朝には、美しい伝統がよみがえります。それは、男性が女性に花を贈り、敬愛の気持ちを伝える風習です。この習慣は昔から続くもので、かつては、男性と女性がユニオン庭園(ハルディン・ウニオン)で互いに反対方向に歩き、男性が気に入った女性に花を贈るというものでした。もし女性も同じ気持ちなら、彼にキスを返したといわれています。