グアナファトは単なる歴史の地ではない。鉱山の富、植民地時代の建築物、そして伝統文化で知られるこの地は先住民文明の名残もとどめており、観光客にとって魅力的なスポットとなっている。遺跡巡りの紹介。
アロヨ・セコ:石に刻まれた芸術、祖先の声
ビクトリア市に位置するアロヨ・セコの遺跡は、国内最大級の岩絵群を有する場所。古代の狩猟採集民によって描かれた岩絵は、彼らの宇宙観の断片を映し出し、人間と自然、そして聖なるものとの深い結びつきを今に語りかけている。
エル・コポロ:山岳に築かれた都市
オカンポ市のサンタ・バルバラ山地にあるエル・コポロは、紀元500年から900年の間に栄えた古代の集落。その建築物、陶器、石器は、サカテカス州、サン・ルイス・ポトシ州、グアナフアト州・バヒオ地域など広範な地域間の文化交流の存在を物語っている。
カニャーダ・デ・ラ・ビルヘン:天文学と精神性
サン・ミゲル・デ・アジェンデにあるカニャーダ・デ・ラ・ビルヘン遺跡は、紀元600年から900年にかけて、儀礼用の天文観測所として機能していた。都市の配置は天体の周期に合わせて設計されており、建造物は天空が住民の儀式や農業生活において極めて重要であったことを示している。
プラスエラス:都市と自然の調和
ペンハモの山々に囲まれたプラスエラスは、その自然との調和を重視した都市設計で際立っている。紀元450年から900年にかけて人が住んでいたこの遺跡では、建築が風景と共生し、そのバランスを損なわないよう工夫されており、持続可能性と土地への帰属意識に関する先祖からの教訓が見て取れる。
ペラルタ:壮大な建築と儀式の力
アバソロ市にあるペラルタは、紀元300から900年にかけて発展したこの地方最大の遺跡のひとつ。その壮大な建築により、ペラルタはエル・バヒオ伝統文化の六大遺跡のひとつとして位置づけられている。