今年度の第1四半期に1万4千人以上の新たな正規雇用が創出されたグアナフアト州は、メキシコで第5位の経済規模を誇り、非国境州としては最大の輸出額を記録している。
グアナフアト州は、その豊かな文化と歴史、そして国内経済における中心的な存在として際立っています。
2025年の第1四半期には、州内で1万4,848件の新たな正規雇用がメキシコ社会保障協会(IMSS)に登録されました。この数字は、同州の生産基盤が着実に強化されている、健全な経済状況を反映しています。
今日、112万5千人の労働者が保険に加入しており、グアナフアト州では安定した雇用環境が整い、家族に対して実質的な福祉と社会保障が提供されていることが示されています。
グアナフアト州は現在、メキシコで5番目に強い経済力を持つ州であり、2023年の州内総生産(PIB)は793億1,400万ドルに達しました。この額は、わずか20年でほぼ3倍に拡大したことを意味します。また、対外貿易の分野でも特筆すべき成果を上げており、2024年には363億1,500万ドル以上の輸出を記録しました。国境以外の州では全国第1位の輸出額を誇り、全国でも第6位にランクインしています。
外国投資
2006年から2024年にかけて、グアナファト州は238億8,000万ドル以上の外国直接投資(FDI)を誘致しました。これは、法的安定性、明確なルール、良好なガバナンス、安定した経済政策といった信頼できるビジネス環境の成果です。現政権を率いるリビア・デニス・ガルシア・ムニョス・レド州知事のもと、グアナファト州はその強みを最大限に活かし、ビジネスに最も魅力的な投資先のひとつとして確固たる地位を築いています。
工業団地
このエコシステムには、堅固な工業団地・テクノパークのネットワークと、12の戦略的クラスターが統合されています。これらのクラスターは、ラテンアメリカで最も活発な自動車産業をはじめ、農食品、化学、ファッション、航空宇宙、医療、情報技術など多岐にわたる分野を網羅しています。この産業の多様化戦略によって、グアナファト州はイノベーションと持続可能性を重視した知識経済へと前進しています。
コネクティビティ
州の生産・物流インフラは、このような位置づけの鍵となりました。グアナフアト州は、国内でも最も活発な物流拠点のひとつとなっており、接続性の面でも大きな優位性を持っています。州内には国道45号線と57号線という、2本の主要幹線道路が通っており、半径400キロ以内で国内市場の80%にアクセス可能です。さらに、2本の主要鉄道会社(フェロメックス及びCPKCメキシコ)が州内を走行しているのに加えて国際空港も整備されており、国内外の戦略的都市へ毎日フライトが運航されています。
教育と人材育成
人的資本の育成は優先事項の一つです。グアナファト州には、工学系専攻の学生が6万8千人以上在籍しており、年間およそ1万人のエンジニアが輩出されています。これらの学生は、グアナフアト大学(UG)、メキシコ国立自治大学(UNAM)、国立工科大学(IPN)、および州職業訓練センター(IECA)など、全国的に評価の高い教育機関で学んでいます。こうした高度な専門人材の存在は、生産セクターのニーズに効率的に対応できる力となり、企業の競争力を高めるとともに離職率の低下にも貢献しています。
クリーンエネルギー
グアナフアト州は、持続可能性と循環型経済の分野で着実に前進しており、クリーンエネルギーのプロジェクト、先進的な環境法制度、そして「Coneecta(コネエクタ)」のようなプラットフォームを通じた革新的な取り組みが展開されています。この「Coneecta」は、テクノロジーと地理情報を活用し、求職者と企業、教育機関を効率的に結びつけることで、雇用のマッチング最適化しています。
エネルギーの近代化と持続可能性を目指す取り組みの一環として、グアナフアト州では戦略的プロジェクトが進められています。その代表例がサラマンカ市に建設中の新たな複合火力発電所であり、これはメキシコ国内で最も近代的かつ効率的な発電所とされています。連邦政府による6億2700万ドル超の投資により、この発電所は927メガワットの発電能力を備えています。これは、54万1000世帯以上の電力を賄う規模であり、約200万人に直接恩恵をもたらす見込みです。
この施設は、天然ガスと水蒸気を用いた運転方式で稼働し、地域の熱効率を高めるだけでなく、年間300万トン以上のCO2排出を削減することが期待されています。これにより、エネルギー転換と持続可能な発展に向けたグアナファト州の取り組みは、さらに強化されることになります。
