現代では女性がビジネスを構築し、市場を変えるなど、その努力と底力によって主導権を握っています。実際、MarcaGTO(グアナファト州認定企業)に加盟する企業の60%は女性が経営しています。
MarcaGTOに属する女性起業家たちは、逆境を変革の原動力に変え、州経済を活性化させてきました。
MarcaGTOは、この認証を受けている4000人以上の女性にとって基本的な支援ネットワークであり、優れたビジネスウーマンとして位置付けています。

発毛の方程式を海外に発信
クラウディア・メンドサ Rapunzel Irapuato
11年以上にわたる熱心な取り組みが、良い結果をもたらしました。ラプンツェル・シャンプーは国内だけでなく、アメリカ、カナダ、チリ、グアテマラ、プエルトリコでも販売されています。
そのアイデアは理髪店から始まりました。「私は以前理髪店で働いていたのですが、お客さんがガールフレンドと一緒に来ると、育毛に効く商品を知らないかと必ず聞かれました」
この着想は、化学薬品を一切使わず、完全にオーガニックなラプンツェル・シャンプーという形で具現化されました。「女性が起業の世界に足を踏み入れると、日々困難に直面します。でも、あきらめないことです」

ジュートバッグのオンライン販売
デリア・フローレス・カルデロン Bolsas Danila
パンデミックによる経済危機のため、デリアはバッグ店を閉店せざるを得なくなりました。損失もあり、当時は落胆しました。起業家としてのキャリアを積んできた彼女にとって、得意ではないテクノロジーを使ってのオンライン販売は恐怖でした。
手作りフィギュアのジュートバッグを販売することで、デリアさんは起業家として再起しました。MarcaGTOにも働きかけ、正式にブランドを確立して準備し、オンライン販売への不安を払拭していきました。
Bolsas Danilaの強みはFacebookのマーケットプレイスにあり、今後はメルカド・リブレへの出品を目標にしています。

義父のハチミツ作りの手伝いから始まり、今は自分の養蜂場を経営
ブランカ・エステラ・ゴメス・ゴメス Blanca Flor
起業の道は挑戦と障害だらけですが、ブランカさんは養蜂場で起業しました。
ブランカさんは早朝4時から6時の間に1日をスタートさせ、人気のないグアナファトの山中でミツバチに最適な花を探します。そうすることで、ミツバチが人や動物を刺すことを防ぎます。
丘の上で数日間ミツバチの世話をした後、花粉を手に入れてハチミツを加工します。それを梱包して市場に出すのですが、ここからまた別の挑戦が始まります。フェアに行き、宣伝し、競争し、ハチミツを売らなければなりません。
オーガニック・ハチミツのビジネスは、2倍の忍耐と粘り強さが必要とされます。ハチミツは栄養価が高く、甘い製品ですが、手に入れるのが困難です。「難しいビジネスですが、もっとミツバチの数を増やしていきたいです」

学業のために菓子類を販売
ベロニカ・パチェコ・サムディオ Sugar:グミ工場
ベロニカさんは陽気で意欲的な女性です。若いころから学業のために菓子類を売ろうと決めていました。友人の助けを借りて、グミやほかの手作り菓子の作り方を学びました。そして気づかないうちに、今ではMarcaGTOの認定企業となったビジネスを立ち上げていたのでした。
ベロニカさんは途中でビジネスパートナーと離れ、一人になりました。そこで融資を申請し、天然素材を使った手作りグミの工場であるSugarを正式に設立しました。
彼女は生まれ故郷のセラヤで製品を生産しています。完成品が出来上がるまでの全工程を行っているブランカさんは「午前中は従業員として働き、午後は起業家として働いています」

母、娘、そしてパートナー
モニカ・セラノとメリサ・ポルトガル Crochet by Mel
母娘で編み物好きという共通点を持つ2人は、趣味をビジネスレベルにまで高め、Crochet by Melという会社で起業に乗り出しました。
モニカとメリサは、3年前に思い切ってかぎ針編みを始め、毎日手編みのフィギュアを作り、バッグやキーホルダーにして販売しています。
このビジネスで生計を立てているメリサと一人っ子のモニカは、最初の1年は自宅で編んで友人たちに売っていました。2年前に工房を開き、会社を登録し、MarcaGTOを取得しました。

清掃員から繊維業経営者へ
マリナ・ガルシア・ベセラ Mina Uniformes
25年以上前、マリナさんはIMSS病院で清掃員として働き、手術室の掃除や洗濯を担当していました。
IMSSを退職したとき、マリナさんは手術着の補修などの縫製サービスを提供することを思いつきました。
これがMina Uniformesの始まりで、今日ではスクラブやガウンなどの医療用ユニフォーム、さらにオーバーオールやベストなどの産業用作業着を製造する会社に成長し、創業18年になります。
医療分野だけでなく、産業分野でも事業を拡大しており、国内外の企業や自動車産業を顧客としています。
「最初の顧客のひとつはカサイ・メヒカーナでした。この日系企業の発注で、全従業員のジャケットとズボンを作りました」」とマリナさんは言います。
Mina Uniformesは現在、1000人以上の従業員を抱える企業にもサービスを提供できる体制が整っています。

起業家精神の復活
エディス・マルフォ・オルテガ Magnolia Mantelería
デザイン、装飾、ファブリックデザインにこだわりがあるエディスさんは、デザインとファッションを学びました。学生時代から自分の工房を立ち上げ、洋服のデザインと縫製を行っていました。多くのメキシコ人女性がそうであるように、結婚して家庭を持った時、母親業に専念するために仕事を辞めることにしました。
「子供たちが大きくなったとき、もう一度始める時が来たと感じました。もともと起業が好きでしたし、テーブルクロス作りに戻りたいと思いました。それが一番簡単だと思っていたのですが、驚くことがたくさんありました」と笑顔で語ってくれました。
Magnolia Manteleriaという会社を立ち上げて、すでに13年が経ちました。
「私たちは現在、レストランやホテル、イベントを主催する会社などにテーブルクロスを卸しています。テーブルクロス、テーブルカバー、テーブルランナーを卸売り、小売りしています」