輸出の増加により、グアナファト州はパンデミック禍においてもメキシコ国内非国境地域でトップの業績をあげ、輸出額は2600万ドル以上に達している。
近年の新型コロナウイルスによる感染拡大の影響や、戦争勃発による物資不足など世界的に困難な状況にあるにも関わらず、グアナファト州における2021年の輸出額は2600万ドル以上とこれまでに経験したことのない高水準となりました。これは2020年度と比べて12%の成長を意味します。
グアナファト州からの輸出は2020年に79%を占め、現在州内30以上の自治体が輸出業を担い、132か国に製品が送られています。
国境に接していない州の中では、グアナファト州が国内1位の輸出量を誇っています。2021年の輸出割合を業種別に見ると、自動車産業が71%、食品産業が6%、プラスチック・ゴム産業が5%となっています。
農産物部門では、グアナファト州からの輸出が前年に引き続き国内1位となり、海外に送り出すメキシコ産農産物の主要な輸出元です。
メキシコ経済省によると、2022年の最初の2カ月間で、メキシコは中国、カナダ、日本、ドイツといった国々を抑え、米国の第一主要貿易相手国となり、両国間の貿易総額は1130億ドル以上となりました。その中で、グアナファト州は輸出を通じてメキシコの経済回復に大きく貢献しています。
COFOCEとは?
グアナファト州は、多くの製品、輸出企業、さまざまな産業に恵まれており、何よりも国家レベルで輸出に焦点を当てている唯一の組織、グアナファト州貿易振興調整機関(COFOCE)を有していることが大きな特徴です。
COFOCEは、輸出業に参入する可能性があるグアナファト企業を発掘する活動を行っており、そのためのセミナー、研修などを提供しています。
グアナファト州は、地理的条件や交通網の優位性から、メキシコにおける輸出の震源地となっています。そしてCOFOCEはこの利点を活用し、地域の中小企業や大企業が新たな国際市場を開拓し、国際的な主要サプライヤーになることができるよう働きかけています。