春が来て、暑くなったら、セマナ・サンタ休暇の始まり。
セマナ・サンタ(聖週間)はカトリック教会では主にイエス・キリストの受難と死を偲ぶ期間で、カトリック教徒であるメキシコ人にとっては日頃の罪を反省する時間でもあります。同時に学生は2週間の春期休暇に入るため、家族で海水浴や近郊の町に出かけたり、アメリカまでショッピングに出かけるメキシコ人も少なくありません。
一方で、庭でバーベキューを楽しんだり、近くの公園でピクニックする家族もあれば、外出する余裕はなくても広場の噴水で水浴びをして遊ぶ子ども達もいます。
聖週間はどのような形であれ、家族や友人とリラックスして過ごす大切な休暇期間です。
カトリック教の祝祭日
λメキシコ各地で「受難劇」というイエス・キリストが十字架にかけられる場面を再現したイベントが行われる。
春期休暇の聖週間は4月14日〜20日とされているが、カトリック教ではこの期間40日間はクアレスマ(四旬節)として過ごす。
ここではカトリック教徒であるメキシコ人にとってのこの時期の行事・習慣について紹介する。
灰の水曜日
この日は教会に行き、額に灰で十字架のしるしをつける儀式が行われる。「あなたはもともと土から生まれ、土に返る。」という教えのもとに祈りを捧げる。
悲しみの金曜日
キリストの母、聖母マリアのキリストが磔刑に処せられている間とキリストの死の瞬間の苦悩と悲しみを瞑想する祝日。バヒオ地域では、各家庭で祭壇を飾り、聖母の涙の象徴として道行く人たちに果汁水やシャーベットなどを配る風習がある。
聖木曜日(国民の休日)
この日はキリストの最後の晩餐の日、そして沈黙の行列の日として知られている。後述の意味は、キリストの苦悩の象徴として信者は裸足に鎖をかけ、町を練り歩くことを示す。
聖金曜日(国民の休日)
聖金曜日はキリストの受難日であり、各地で行われる「受難劇」などを通してキリストの受難と死を記念する日。
復活の主日
キリストの復活を喜び祝う祝日
訪れたい場所:
グアナファトで祝う聖母の日
4月12日
この日はグアナファトの町が鮮やかに彩られる。日中はグアナファトのセントロ地区で卵の殻でできたイースターの飾り物などが所狭しと売られており、子供だけではなく大人も楽しめる。
午後になると悲しみの聖母の日を祝うための祭壇が飾られ、あちらこちらで聖母の涙を象徴した果汁水が配られる。
夜になると町には花が溢れ、若者たちが愛する人に花を捧げる習慣がある。
プリシマ・デ・ブストスのユダ劇
4月17日
ユダ劇は聖週間にプリシマ・デ・ブストスの町で行われる劇で、町の職人によって作られたお面とチュニックを纏って、キリストを裏切った異教徒ユダに扮する。これはメキシコ独特の風習で、この町では145年以上も前から続いており、毎年子どもから大人まで300名以上がこの日のイベントに参加するため、一年を通して準備する。