「グリト・デ・ドローレス(ドローレスの叫び)」として知られるこの表現は、政府によりグアナファト州無形文化遺産に登録された。
メキシコはグアナファトで生まれました。ドローレス・イダルゴでの「グリト」をきっかけに、メキシコ独立革命が起きたのです。
211年前の9月16日早朝、ミゲル・イダルゴ神父とコスティージャは、グアナファト州ドローレス・イダルゴの町にある教会を出て、メキシコ独立革命のために共に戦おうと庶民に呼びかけました。その演説の最後を「ビバ・メヒコ」という叫びで締めくくり、教会の鐘が鳴り響いたのです。ここからスペイン統治に対する反乱が始まりました。
そして今日においても、メキシコでは「グリト」が実施されています。
毎年9月15日の夜には、メキシコ大統領、各地方自治体の首長、そして市民まで国民全員が、町の広場やパーティーで集まり、「グリト」を行います。
国中で「ビバ・メヒコ!ビバ・メヒコ!」と叫びながら、メキシコの独立を祝います。この「ドローレスの叫び」は現在グアナファトの無形文化遺産に登録されています。
「ドローレスの叫び」は伝統と大衆文化の表現なのです。
「グアナファトは、これまでも、現在も、そしてこれからも、この国の歴史の主人公であり続けます。また、メキシコの大事な局面には力を発揮していくでしょう。グアナファト州では市民の団結を尊重し、メキシコ人として我々を結ぶ価値観を擁護、推進しながら働き続けます。そしてまた、メキシコがさらに発展するために働き続けます。グアナファトでは全国民のために、常に愛国心、自由への渇望、そして生活の質の向上を祈る炎が消えることはありません。なぜならここでメキシコは生まれ、グアナファト州はメキシコの偉大なる州だからです。」と、ディエゴ・シヌエグアナファト州知事は述べました。
また知事は、「グリト」が無形文化財に選出されたことは、独立記念がメキシコ人のアイデンティティを象徴し、自由な主権国家である自国へのプライドと愛国心を実証しているとしてこう続けました。「国家独立のゆりかごであるグアナファト州からは、『ビバ・メヒコ!』の叫びがさらに強く響くことでしょう。」