板垣総領事はグアナファト・プエルト・インテリオール(GPI)の創立15周年を祝して、「GPIはメキシコの自動車部品工場が最も集中している生産地点だ」と述べた。
プエルト・インテリオールは15周年を迎えましたが、この工業団地に関してどのような意見をお持ちですか?
まず第一にグアナファト・プエルト・インテリオール(GPI)の創立15周年をお祝い申し上げます。
現在の発展に至るまでのその業務は容易ではなかったと推測します。ゼロかからこのような大規模な複合施設を造り上げることは多大な労力がかかったと思います。
15年以上前にGPIを造る決定、そして大規模な工業及びロジスティック団地をするための時間と共に行われた注意深い事業の執行は、将来の明確なビジョンを持ったグアナファト州政府及び民間企業家の素晴らしい決断でした。
GPIは、現在、ラ米内で最もダイナミックなドライ・ポートとして認められており、陸海空の3つの輸送手段が集まるロジスティック・プラットフォームとなっています。
プエルト・インテリオールには、何社の日本企業が拠点を構えていますか ?
GPIにより提供されたデータによれば、123の企業があります。そのうち53 社が日本企業でこれは全体の43%を占めます。大多数の日本企業は自動車産業に従事しており、いくつかの企業はロジスティクスに従事しています。これら日本企業により約1万人の雇用が実現しています。
プエルト・インテリオールでは、何人の日本人が働いていますか?
約 250人の日本人がGPIに位置する53の日本企業で働いていますと承知しております。
日本の自動車産業にとって、この工業団地は何を意味しますか?
単に日本の自動車産業のみならず、他国の企業にとっても、GPIは戦略的な位置にあると捉えています。産業回廊でバヒオ地域におけるマツダ、ホンダ、トヨタ、ニッサンという自動車組立工場のみならず、400を越える自動車部品工場が位置しているラゴス・デ・モレノ、レオン、イラプアト、サラマンカ、アパセオ・エル・グランデ、アグアスカリエンテス、サン・ルイス・ポトシを連結しています。この観点から、日本企業にとって、GPIは、メキシコの自動車部品工場が最も集中している生産地点と言えます。
日本企業にとって、プエルト・インテリオールはどのような優位性がありますか?
GPIは次のようなメリットを持っていると思います。
1) 自動車組立工場及び部品工場が位置する他の都市(イラプアト、サランマンカ、セラヤ、アパセオ・エル・グランデ)に近接
2) 工業団地及びロジスティック・センターとしてのインフラ
3) メキシコ国内及び米国と結ぶ道路及び鉄道運輸連結性
4) 投資に関するグアナファト州政府の支援
5) 住宅、病院、余暇施設の面で外国人の長期滞在がしやすい条件を提供しうるレオンに隣接
これらの面で、日本企業はGPIに信頼を置き、グアナファト州のGPIの将来に賭けたと言えます。
グアナファト州の発展にとってのプエルト・インテリオールの重要性は何でしょうか?
グアナファト州経済開発局のデータによれば、グアナファト州には60の工業団地があります。その中でもGPIは、国際的に有名な工業団地です。
メキシコ、日本、米国、独、加、伊、西など18ケ国から120を越える企業が合計40億米ドルの内外投資を誘致し、2.5万人の直接雇用、5万人の間接雇用を実現しています。
グアナファト税関と共に、ロジスティック・センター及び地域の輸出入オペレーションを容易にするための税関施設を持つマルチモーダル輸送鉄道システムは大きなメリットです。
GPIは、ショッピングセンター、教育施設、サービス施設への投資をを通じて、労働機会及びバリュー・チェーンを提供するなどシラオ、レオン、イラプアト、サラマンカ、セラヤ等の市にとって多大な直接経済効果をもたらしています。
GPIはグアナファト州の経済発展の重要な拠点であり、現在もそうであり、これからもその位置づけは変わらないでしょう。
グアナファト州への日本企業の更なる進出はありますか?
2011年は14の日本企業しか進出していませんでしたが、2020年は287の日本企業が進出しています。つまり、9年間の間に20倍となったことを意味します。
昨年と本年は新型コロナウィルスのために、大多数の日本企業は海外への進出に関して新たな意思決定をすることは難しい状況でした。しかしながら、今後、グアナファト州への投資流入に期待します。
この工業団地を知った最初の印象は如何でしたか?
在レオン日本国総領事として着任して間もない、2020年5月にGPIを初めて訪問しました。
その際には、ルイス・キロス・エチェガライGPI代表及びアルベルト・ソトGPI理事会理事長に対応して頂きました。その際、GPIの展開、発展、経済的重要性、組織、輸送連結性及びグアナファト州政府との良好な関係に強い印象を受けたとろです。
これまでラ米の国々で勤務して工業団地や経済特区などを訪問する機会がありましたが、一国の内陸部に位置する工業団地の中でGPIは最も良い工業団地の一つと言うことできると思います。
州政府と企業家のリーダーたちがこのプロジェクトの当初から発展に賭け、詳細にかつ注意深く実行に移し、GPIを投資誘致の中心としたことが成功の決定的な要因であったと言えるようでしょうし、これらが、グアナファト州のみならず、バヒオ地域の他の州の発展のカギであったし、現在もそうであり、将来もそうであるでしょう。
今後15年のプエルト・インテリオールをどのように捉えていますか?
お答えすることは難しい質問です。
GPIは、それ単体で機能するものではなく、その将来は、メキシコ経済の方向性と密接にリンクしています。過去10年グアナファト州は製造業、特に自動車産業中心に経済発展を遂げました。しかしながら、徐々にですが、他のセクターも進んできています。
メキシコ経済の力強さが継続する場合、今後10年から15年の間に、グアナファト州やバヒオの他の州においてもそれが見られるでしょう。GPIもすべての人々の利益をもたらす力強い経済発展の拠点として投資家の注目の的となるでしょう。