メキシコは世界で最も多様な花が見られる国として第4位にランクしており、冬季を含め年中花々を楽しめます。
古代メキシコでは、花は染料、飲み物、布地や彫刻の作成などにも使われていましたが、主な用途は儀式用、薬用、そして食用としての利用でした。
今日でもメキシコ伝統料理の食材として使用されている花がいくつかあります。
花々には野生の花、装飾用の花、贈り物にする花、愛情を、そして時には悲しみを表現するための花、恋人に贈る花、死者に捧げる花などなど、様々なシチュエーションの花があります。
メキシコ文化では、芸術作品、グルメ、そしてクリスマスなどの伝統行事にも花は欠かせません。

カラー:
起源はアラビア語だが、南アフリカ原産でメキシコで繁殖。メキシコ芸術では女性を象徴する。

ひまわり:
装飾用の植物。太陽に類似しており、太陽の動きに合わせて花の方向を変えるその性質などから、アステカ文明ではひまわりは太陽の象徴とされた。Gira(向く)−Sol(太陽)が語源。

ブーゲンビリア:
南米原産で、メキシコでは一年中花を咲かせる。食用花として料理添えたり薬用としても使用される。ブーゲンビリアのお茶は咳を鎮める効果がある。

マリーゴールド:
メキシコを代表する花。10月から11月にかけて野生の花として生育する。「死者の日」には欠かせない花で、伝説によると黄色とオレンジ色の明るさとその強い香りが、死者を死の世界から祭壇まで導くという言い伝えがある

ポインセチア:
メキシコ原産。メキシコ人は以前ポインセチアをcuetlaxochitlと呼んでいた。12月に開花することから、副王領時代以降ポインセチアはクリスマス休暇の装飾花となった。

モクレン属:
メキシコでモクレン属は「心の花」を意味するyoloxóchitl と呼ばれている。南部では心臓病の治療にも使用。

ダリア:
メキシコ原産でメキシコの国花。中南部の温帯林に見られる。ダリアの球根部分は薬用として、又コーヒーの香り付にも利用される。

蘭:
アステカ族はチョコレートの香り付にバニラ(蘭の一種)を使用した。ヨーロッパではその美しさに惹かれ、装飾用に蘭を輸入した。

メキシコでは花も食す
メキシコ料理で最も一般的な食用花:
ハイビスカスの花:
花を煮た水に砂糖を加え、花のジュースが作られる。また、料理の飾りとしても使用される。
ズッキーニの花:
ケサディージャの具として食べるのが一般的。調理法はトマト、玉ねぎ、チリと共に油で炒める。
