2018年はメキシコ総選挙の年で、7月1日(日曜日)に18歳以上の有権者が投票を行う。ここでは選挙期間とメキシコ民主政権について解説する。
今年はメキシコ総選挙が行われる重要な年です。
投票日は7月1日(日曜日)で、選挙で選出される新大統領は現メキシコ大統領エンリケ・ペニャ・ニエト氏に代わり12月に就任します。メキシコ大統領の任期は6年で、再選はありません。
また州知事の任期も6年で、州により選挙の年は異なりますが、グアナファト州知事ミゲル・マルケス・マルケス氏は今年任期を終えることになり、同じく再選はありません。
各地方自治体は市長により統治され、任期は3年です。グアナファト市長も今年で任期終了ですが、憲法改正により再選も可能になりました。
選挙期間は公的に2017年9月から始まっており、2018年7月1日の投票日に幕を閉じます。18歳以上のメキシコ人有権者が新しい大統領、州知事、そして市長を選出することになります。
政治体制
メキシコの政体は立憲民主制による連邦共和国で、地方32州の行政区画から構成され、州の下には市町村が置かれているため、国の正式名称はメキシコ合衆国である。
メキシコの民主主義
選挙は民主主義のもとに有権者の直接投票で行われ、得票数1位の者が選出される。
政党
政党は国民が民主主義の下で政治に参加する目的で構成されており、選挙の候補者は原則として一つの政党に属していなければらない。
メキシコの代表的政党:
- 国民行動党(PAN)
- 制度的革命党(PRI)
- 民主革命党(PRD)
- 労働党(PT)
- 緑の党(PVEM)
- 社会遭遇等(PES)
- 国民運動党(MC)
- 新同盟(PANAL)
- 国家再生運動(MORENA)
独立候補者
今回の選挙では、政党に属していない独立候補も何人か出馬している。18歳以上のメキシコ人有権者は新大統領に投票し、グアナファト州では更に次期州知事、各市町村では新しい市長も選出する。
7月1日(日曜日)
この日は全国で午前8時に投票所が開き、午後6時まで投票が行われる。2月生まれの市民が投票立会人を務め、不正投票等の監視を行う。
投票方式
INEを有する成人が、現住所近辺の投票所に赴き投票箱に票を入れる。投票所の管理者が運営・開票を行う。
禁酒法
投票日には飲酒に伴う事故を防ぐため、アルコールの販売が禁止されている。
INEとは?
国家選挙機関の略で、国政選挙の運営並びに州選挙機関の監督を行う。有権者へ身分証明書を発行する。
IEEGとは?
グアナファト州選挙機関の略で、州選挙機関の運営を行う。
メキシコ政府
メキシコ政府は行政府、立法府、司法府の三権から成り立つ。
行政府
大統領が行政府の長であり、行政各省の大臣により補佐されている。主な義務は連邦議会により提出・審議・議決された法案の公布と施行である。
立法府
連邦議会は下院(代議員)と上院(上院議員)で成り立っており、法案の提出、改正、また大統領の監督義務などを行う。下院は500議席、上院は128議席から構成されている。
代議員
連邦選挙区制で国民の代表として選出され、主な権限は新たな法案の可決である。任期3年。
上院議員
法案、外交などの承認を行う。直接選挙ではなく、相対多数制度・比例代表制度によって選ばれる。任期6年。
司法府
長官、判事、裁判官により構成され、司法権を行使する。選出は選挙ではなく任命である。
州政府
- 州知事
- 州議会 (州議会議員、上院議員)
地方政府
- 市長
- 参事会議員*
- 受託者*
*自治体の決議に参加できる