新田優香さんは2男1女のママで、そのうち1人は日本人で2人はメキシコ人です。今回新田さんには海外出産の経験、そして9か月前に3人目の赤ちゃんを車で出産しそうになった体験などについて語って頂きました。
新田優香さんは日本人の子ども1人とメキシコ人の子ども2人を育てる二文化ママです。長男のリキ君は4歳で、日本の愛知県で生まれました。妹のチヨちゃんと弟のゲン君はグアナファト州レオン生まれです。
4年前、優香さんとご主人のショウさんはレオンに移住して来ました。メキシコと日本の両文化が存在する家庭では、子ども達はスペイン語を学習しながら日本語で会話をします。
日本での出産とメキシコでの出産、何か違った点はありましたか?との問いかけに、「日本では自然分娩が大半なのに対し、メキシコでは帝王切開の割合が多いと思います。」と優子さんは語ってくれました。
日本では出産後、1週間は病院で安静にするのが普通ですが、メキシコでは自然分娩の場合、翌日にはもう退院です。
また、日本では出産前にお祝いをする習慣はありませんが、メキシコでは出産前から「ベイビーシャワー」と言われる、生まれてくる赤ちゃんを祝うパーティーが行われます。
また、日本ではまだ無痛分娩は身近ではないため出産時には痛みを伴いますが、メキシコでの出産では頻繁に無痛分娩が行われます。
しかし、優香さんの3度目の出産は楽ではありませんでした。
9か月前の暑い夜、母国から何千キロも離れた地で優香さんは陣痛を感じ始めました。ご主人は出張中で留守だったため、2人の子ども達と家に残っていた優香さんはすぐに日本人の友人に連絡し、病院へ連れて行って貰えるように頼みました。病院へ向かうマツダ車の車中には、運転する日本人女性、助手席には出産間近の妊婦、そして後部座席は赤ちゃんの誕生に緊張している2人の子ども達。優香さんは痛みで叫びながら、子ども達は泣きながら、、、。30分後ようやく病院へ到着した時には、すでにお腹の中にいたゲン君は外の世界へと顔を出し始めていました。
救急外来ではすぐに医師と看護師が優香さんの出産に対応し、無事にゲンくんが生まれました。メキシコの病院よりもマツダ車での誕生を好んだのは、日本人でもあるゲン君ならではのエピソードですね。