伯耆田修総領事は以前メキシコシティとグアダラハラに住んでおられたので、メキシコ文化にも精通されています。メキシコ人の気さくな人柄を好み、タコス・アル・パストールを食するのが大好きだそうです。
1月に着任された新在レオン日本国総領事の主な目的は、日本−メキシコ両国間の絆を深めることだそうです。伯耆田総領事はラテン関連のテーマにも見識が深く、外交官としてこれまでコスタリカ、エクアドル、パナマ、メキシコ、そしてスペインに赴任されていました。今回メキシコに帰還され、レオンのオフィスで総領事の今後の責務について、ココ・メキシコに語っていただきました。
総領事の前職は?
これまでのキャリアの中で、コスタリカ、エクアドル、パナマなど、中米の国々で働く機会がありました。前職では、外務省領事局海外邦人安全課法人援護官に就いていました。
以前からメキシコについてご存知でしたか?
はい、1981年から1982年にかけて、日本−メキシコの交換留学でグアダラハラに滞在しました。メキシコ人家族と生活することで、メキシコの文化や習慣を多く学びました。2001年には在メキシコ日本大使館で第一秘書、そして領事に就任したので、その経験がメキシコの地理や安全面を把握するのに役立ちました。また、カンクンやカンペチェの魅惑の町々、そしてチアパスなど様々な場所へも訪れました。
メキシコについて耳にされていたことは?
メキシコは日本にとって良きビジネスパートナーであり、その上素晴らしい文化交流が行われています。特にバヒオ地区ではここ4年間で日本人の人口が2.5倍も増加し、計5000人が在住しています。さらに日系企業は4倍に増加し、バヒオ地区だけで日系企業数は計600社です。
グアナファト州は想像されていた通りでしょうか?
グアナファト州が経済発展著しい州のひとつであることは、多くの日本人が在住していることからも明らかです。2年前レオンに総領事館が開設され、グアナファト州、アグアスカリエンテス州、ケレタロ州、サン・ルイス・ポトシ州、サカテカス州、そしてハリスコ州の6州を管轄地域として、邦人のサポートにあたっています。また、安全面はとても重要な問題であり、地方自治体や連邦当局と協力して、訓練や情報の提供を受けるなど引き続き取り組んでいきます。
「バヒオ地区には以前日本人が少なかったので、どれだけ増えているのか想像もつきませんでしたが、到着してみて余りにも日本人人口が増加しているので驚きました。」
メキシコで驚いたことは?
2001年から2004年までメキシコシティに在住していた時には、バヒオ地区には余り日本人もいませんでしたし日系企業も少なかったので、どのようにこの地区が発展しているのか想像がつきませんでしたが、ここに到着した時に日本人人口と日系企業の数が増えているのを目にして大変驚きました。1981年のグアダラハラ滞在中に町の中心部を歩いていて、数人のメキシコ人学生に「(日本語)」と話しかけられました。今では多くの学校で日本語が学習されていて、メキシコ人が日本語に興味があることが嬉しかったですね。日本の企業にもメキシコ人技師をインターンとして雇っている会社もあります。
総領事としての一日の仕事はいかがですか?
今のところ様々な活動があります。6州を管轄していますから、それぞれの州の日系企業、学校、地方自治体や州政府を訪問しなければなりません。ですから今しばらくは忙しい日々です。
在レオン日本国総領事としての主な目標は?
経済面、安全面、文化交流においての日本とメキシコの絆、そしてバヒオ地区と在留邦人との交友関係を深めることです。日本人が共に協力することで成果が出ると確信しています。
グアナファトに到着されてから何か学んだことはありますか?
まだこちらに来てから日も浅いですし、様々な活動もありますが、もっとグアナファトの文化、教育、郷土料理、歴史などについて知りたいと思います。
お気に入りのメキシコ料理は?
チレの入ったタコス・アル・パストールです。
メキシコに赴任されるにあたって、何かアドバイスがありましたか?
通常海外へ赴任する場合と同じような注意喚起がなされます。
日本人にとってグアナファトはどんな存在ですか?
グアナファト州は私たちにとって大変重要で、経済的、そして文化的交流を時間と共に深めてきました。現在メキシコ国内でも最も日本人人口、そして日系企業数が多い州です。将来的にはさらにその絆が深くなるに違いありません。
なぜ伯耆田総領事が新総領事に選ばれたのですか?
日本政府から次の外交任務についての辞令が交付されますが、4年間のメキシコシティでの経験と、グアダラハラでの1年の滞在もありましたし、これまでの中米の国々での領事としての経歴、また日系企業との関係など様々な要因が重なっての決定だと思います。