1年の延期を経て、史上最もイノベーティブな大会と言われる東京オリンピックの準備が着々と進んでいます。最新テクノロジーが盛り込まれているだけではなく、世界にポジティブな改革をもたらすという点も今大会のビジョンの一つです。
大会期間は7月23日から8月8日までで、新型コロナ感染防止対策として、アスリートの健康管理を優先し、安心安全な大会を実現するため、海外からの観客は受け入れずに開催されることになりました。
従来のオリンピックとは異なる形態となりますが、ポジティブなメッセージを発信できる大会を目指しています。
東京2020の3つの基本コンセプトを紹介します。
「そして、未来につなげよう(未来への継承)」
東京1964大会は、日本を大きく変え、世界を強く意識する契機になるとともに、高度成長の弾みとなった大会。
東京2020大会は、成熟国家となった日本が、今度は世界にポジティブな変革を促し、それらをレガシーとして未来へ継承していく。
「一人ひとりが互いを認め合う(多様性と調和)」
人種、肌の色、性別、性的思考、言語、宗教、政治、障がいの有無など、あらゆる面での違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことで社会は進歩。
東京2020大会を、世界中の人々が多様性と調和の重要性を改めて認識し、共生社会をはぐくむ契機となるような大会とする。
「すべての人が自己ベストを目指す(全員が自己ベスト)」
万全の準備と運営によって、安全・安心で、すべてのアスリートが最高のパフォーマンスを発揮し、自己ベストを記録できる大会を実現。
世界最高水準のテクノロジーを競技会場の整備や大会運営に活用。
ボランティアを含むすべての日本人が、世界中の人々を最高の「おもてなし」で歓迎。
「ちがいを知り、ちがいを示す」
東京2020大会ではこのアクションワードのもと、ダイバーシティ&インクルージョンを大会ビジョンの実現、そして大会成功の原動力として準備を進めている。
「ちがいを知り、ちがいを示す」、つまり互いを理解し、多様性を尊重するからこそ個々の人材が力を発揮できる。このD&I の考え方を今大会で共有し、その後一人ひとりがそこで得た意識を新たなフィールドで実践していくことで、大会後の日本社会にもD&I の考え方をレガシーとして根付かせていくことを目指す。