写真家篠原誠二氏の写真展「HIROSHIMA」をレオン文化フォーラムで開催中
篠原誠二氏はメキシコでも著名な日本人写真家です。45年前に来墨して以来、メキシコと日本に関連するモノクロの写真を撮り続けてきました。
仕事、家族そして友人などメキシコですべてを得た篠原氏は、「メキシコは私の故郷です。」と語ります。
メキシコと日本という豊かな文化を持つ二国の類似性や関係性などに焦点をあてながら、これまで約25の展示会を開催してきました。

最新の展示会「HIROSHIMA」では、広島県の悲しい歴史を振り返ると同時に、その悲劇を超えた広島の生命力と希望に満ちた様子を表現しています。
この展示会は現在レオン文化フォーラムで開催されており、2月末まで野外で無料鑑賞することができます。
なぜ展示される写真はいつもモノクロなのですか?
モノクロ写真が私の表現方法だと考えています。黒と白に存在する何千もの色合いを楽しみながら、私の目ではモノクロでこそ被写体をうまく捉えることができるのです。長年モノクロでやって来たので、それが私の作品の特徴となりました。
篠原さんの写真を通じてメキシコ人に伝えたいメッセージは何ですか?
メキシコはカラフルな色で溢れていて、光と影があり、そして人々は明るく働きもので、温かさでいっぱいの美しい国だということをただただ感じてほしいです。

「HIROSHIMA」展で篠原さんが表現しているストーリーは?
広島は世界で語られているような単なる悲劇の町ではなく、歴史や文化に富んだ素晴らしい場所だということを皆に伝えたいと思いました。
メキシコと広島の共通点とは?
メキシコ人も広島県民も温和な人柄で、働きものが多く、常に前向きな姿勢で困難にも立ち向かっているところです。
広島は日本人にとって何を象徴していますか?
人間同士が残忍に戦った傷跡のようなものを日本人は広島に対して感じていると思います。それと同時に、焼け跡から這い上がった人々の努力や強い意志なども象徴しています。
メキシコは篠原さんにとって何を象徴していますか?
私はこの美しい場所で人生の大半を過ごしてきたので、メキシコは故郷のようなものです。ここで家族をつくり、たくさんの友人ができ、仕事をする機会もできました。何よりもメキシコの美しい情景と温かい人々が私を迎えてくれたことに感謝しています。
写真で世界に発信されるべき日本とメキシコのそれぞれの場所はどこでしょう?
世界中のどの国にも伝えるべきストーリーや美しい景観、文化そして伝統があるので、それはとても難しい質問です。
日本もメキシコも世界に紹介すべき歴史や文化がたくさんあると思います。
それでは篠原さん自身が写真撮影するとしたら、メキシコ、日本それぞれどの地域を選びますか?
私なら日本の古い街並みを撮って発信したいですね。観光ツアーでは訪れない場所がたくさんあります。
メキシコには私の知らない美しい町がまだまだたくさんあります。全てを撮影するには時間が足りないかもしれません。