雨季シーズンに生じる「水たまり」にはデング熱を引き起こす蚊が繁殖しやすい。注意すべき点と感染症予防対策についてご紹介。
2007年以前グアナファト州内にデング熱感染者は1人もいませんでした。当時メキシコ国内では殆どの地域でデング感染が発生しており、特に熱帯地域で多く見られました。
しかしながら、現在ではグアナファト州46市町村のうち42カ所でデング熱感染が検出されています。2017年11月にはグアナファトはメキシコで最もデング感染の多い州となりました。
デング熱はデングウイルスを持った媒介蚊に刺されることによって生じる感染症です。通常人間同士の直接感染は起こりませんが、今のところワクチンも開発されていません。
媒介蚊は湿気のある暑い季節に水場で産卵します。グアナファトでデング熱が発症している場所はいずれも汚水が放置されている地域です。雨季の季節には十分注意してください。
媒介蚊の見分け方
黒っぽい色をして背中や足に白い縞がある蚊は要注意。光によって銀色に見える。
デング感染をなくすためには?
州政府は3月から毎年恒例のデング対策キャンペーンを行っている。去年より3倍増の1億6300万ペソを投資し、デング感染予防に取り組んでいる。
予防対策:
蚊が繁殖する水たまり、水回り、花瓶などがある場所の害虫駆除。
通りなどにも蚊に対して殺虫剤散布を行う。
各戸点検。保健所の職員が各戸訪問し、蚊が繁殖しそうな場所がないか点検する。訪問時、職員は身分証明書を提示が義務付けられている。
注意:
- 保健所職員の識別方法
- 黄色い上着に制服を着用
- 保健省のロゴ(Secretario de Salud en Guanajuato)付き身分証明書
- 点検中は職員に同行する
- 家やアパート内への立ち入りを許可する必要はない
デング熱の症状
蚊に刺されてから4日〜7日の潜伏期間後に症状が出る。
- 熱
- 関節痛
- 強い頭痛(前頭部)
- 目の痛み(動かすと痛みが増す)
- 発疹(はしかに似ている)
- 吐き気
- 嘔吐
- 不眠
- かゆみ
- 食欲不振
- 腹痛
重症の場合:
- 出血症状
- ショック症状
- 脱水症状
デング熱の予防方法
- 戸外に出るときは肌の露出を避ける
- 蚊に刺された痕を露呈しない
- 虫よけ剤を適切に使用する
- 蚊帳を使用する
- ドアや窓に網戸を設置する
- ゴミを蓄積しない
- 水がたまる場所に容器を放置しない(理想的な産卵場所になる)
- 水タンクや地下貯水槽を洗浄する
- 殺虫剤を使って蚊を駆除する