飛行距離にすると1万1397KMも離れているメキシコと日本。
習慣、言語そして時間帯まで何もかもが異なっているにも関わらず、
広島県とグアナファト州の友好関係が近年さらに強化され、
身近に感じられるようになった。
広島とグアナファトの緊密化。グアナファトでは、日本語の看板、自動車産業における日系企業の進出、「おべんとう」を売るレストラン、お盆などに象徴される文化的なお祭りなど、あらゆる場面で日本を感じることができます。一方広島では、グアナファトからの留学生が大学で学び、料理人が唐辛子を使ったメキシコ料理をふるまい、エストゥディアンテイーナとよばれるセレナータ楽団により文化交流が行われるなど、意欲的に友好の絆が深められています。
グアナファトと広島の友好提携は8年前に締結され、文化・経済交流を目的とした姉妹都市として、さまざまな活動に取り組んでいます。
2014年11月、広島に本社を置くマツダがサラマンカに進出したことで、グアナファトと広島の間に正式な友好関係が生まれ、今では経済・教育・文化・スポーツなどさまざまな分野に交流が広がっています。
現在グアナファト州にはマツダを含む広島県出身企業24社が進出しており、200人以上の広島県民が居住しているそうです。
・広島とグアナファトが共有する闘いと生存の哲学
広島もグアナファトも、自動車産業関連の職場では共に汗を流し、企業の内外で健全な連帯感を保つという理念を共有しています。しかし、両地域を強くしてきた歴史的な要素も影響しています:広島には原爆投下後のサバイバル精神、そしてグアナファトにはメキシコ独立の原点となった闘志があります。
この歴史的背景が、グアナファトと広島の友好関係を一層深めており、今日グアナファト州は多くの日本人移住者を迎え入れることとなりました。
マツダから始まった友情
マツダ自動車のサラマンカ工場建設により、両都市の友好関係が始まります。広島県の主要企業であるマツダの進出はグアナファト州の発展に大きく貢献しており、両都市の友好関係の要でもあります。
当初広島からメキシコ工場に派遣されたマツダ社員が架け橋となり、企業、政府などが一体となって両者の交流を進め、親善を深めていく目的で、「広島グアナファト親善協会」が設立されました。
親善協会設立趣意書では以下のように記されています:
「広島は、70年前の原爆の惨禍の中から、今日の復興と発展を遂げたまちであり、グアナファト州はメキシコ独立運動が始まった地として、自由の象徴とされており、こうした歴史を持つ両県・州が未来に向けて共に歩んでいくことは大変意義深いものと考えられます。」
友好関係5年
2011年4月
マツダがメキシコでの生産事業を発表
2014年2月
グアナファト州サラマンカ工場操業開始
2014年8月
グアナファト州と広島県が経済交流提携を締結
2014年11月
広島県‐グアナファト州が友好提携を締結
2016年1月
在レオン日本国総領事館が開設
2017年6月
ミゲル・マルケス・グアナファト州知事が広島を訪問
2019年7月
ディエゴ・シヌエ、グアナファト州知事が湯崎英彦、広島県知事をグアナファトに迎える。更に交流を深めることを再確認し、けん玉遊びやセルフィ−撮影などが行われた。