JETROが自動車サプライチェーンフォーラム(FPA)に設置 するジャパン・パビリオンが、メキシコ企業と日本企業のビジ ネスチャンスを促進
バレリア・バラハス
1.- JETROとはどのような組織ですか?
日本貿易振興機構(JETRO)は日本政府 の経済産業省傘下の機関です。1958年 以来、海外進出を目指す日本企業や、す でに海外でビジネスを展開している日本 企業に対して、情報提供、市場調査、進 出サポートなどのサービスを提供してい ます。 日本国内に49拠点、海外56カ国に 76拠点を展開しています。メキシコでは、 メキシコシティに事務所を構え、同国内 だけでなく中米およびカリブ海地域も管 轄しています。

2.- JETROはメキシコに進出している日 本企業、特に製造業などの産業セクター をどのように支援していますか?
JETROメキシコでは、あらゆる分野 の日本企業を支援しています。メキシコ に進出している日本企業の多くは自動車 セクターですが、医薬品、電気・電子、化 学、金融、精密機械、食品、観光など、幅 広い分野の企業が存在します。
3.- 今年の自動車サプライチェーンフォー ラム(FPA)におけるJETROの出展内 容はどのようなものですか?
JETROは、グアナファト州自動車クラ スター(CLAUGTO)が主催する「第13 回グアナファト自動車サプライチェーンフ ォーラム」に、2回目となるジャパン・パビ リオンを設置して参加します。自動車セ クター向けの部品・コンポーネントを製 造、輸入、販売する日本企業9社が、総面 積90平方メートルのスペースに出展しま す。 なお、同展示会全体の総展示面積は 約13,000平方メートルに及びます。

4.- 上記の活動以外に、日本企業を支援す るためにどのような活動を行っています か?
製品やサービスの輸出を目指す日本 企業を支援するため、さまざまな活動を 行っています。 食品、アルコール・ノンア ルコール飲料、日用品、化粧品などの日 本製品の輸入に関心のあるメキシコのバ イヤー(輸入業者)を開拓し、商談会を通 じて日本のサプライヤーと直接マッチング しています。緑茶、和牛、日本産米、ホタテ (日本の貝類)、ハマチなどの食材がメキ シコに流通しているのは、こうしたマッチ ングの成果です。 また、今年は8月26日か ら28日までメキシコシティで開催される、 外食・ホテル業界(HORECAセクター)の 展示会「ABASTUR」に参加し、複数の日 本企業が製品を出展する予定です。
5.- USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定) の見直しプロセスにおいて、日本企業にと って最大の課題は何ですか?
日本企業は、特に自動車セクターにお いて、原産地規則における域内調達比率 (RVC)が引き上げられる可能性につい て懸念と不確実性を表明しています。 も う一つの懸念は、メキシコが自由貿易協 定(FTA)を締結していない国からの原 材料や部品を生産プロセスで使用するこ とが制限され、それに伴うコスト上昇や規 制強化です。さらに、特定の関税引き上げ によって、米国からの部品調達コストが増 加することへの懸念もあります。 また、こ うした状況により、日本企業の新規進出 や新工場建設による事業拡大など、長期 的なプロジェクトの計画を一時見合わせ るという影響も顕著に見られます。
6.- 現在、メキシコに進出している日本企 業が抱える主な懸念事項は何ですか?
トランプ政権の政策の不確実性と、そ れがUSMCA見直しプロセスに与える影 響に加え、メキシコ政府の政策や対応に 対する政治的な不確実性への懸念があ ります。 その他にも、治安の悪化、メキシ コの極端な対米経済依存、インフレの上 昇、さらに関税引き上げの可能性による 米国およびメキシコ両国の消費市場の縮 小への懸念などが挙げられます。これら の要因が、日本企業の意思決定をより困 難にしています。

7.- これらの課題があるにもかかわらず、 日本からの投資にとってメキシコが引き 続き魅力的である強みは何ですか?
自動車セクターは依然としてメキシコ における日本の投資の最大の受け皿で すが、エネルギー、物流インフラなど、日 本の投資によってさらに発展する可能性 を秘めた高ポテンシャルなセクターが存 在します。 メキシコの地理的優位性は非 常に重要であり、北米や中米へアクセス するための「物流ハブ」として活用されて きました。さらに、52カ国以上と結ばれて いる14の通商協定ネットワークを活用で きる点は、日本市場にとって大きな魅力 です。 進出している日本企業からは、現 地消費需要の拡大、高い生産性、輸出市 場における需要の増加、そして為替レー ト(通貨の動向)などが、メキシコで利益 を上げられている理由として挙げられて います。
8.- 日本企業はメキシコのサプライヤーに 何を求めていますか?
日本の産業界がメキシコに求めてい るのは、品質、納期、そして自社の仕様 を正確に満たすことです。さらに、長期的 な深い信頼関係の構築や、言語・コミュニ ケーションの多様性への対応も重視して います。
9.- 関税変更の可能性に直面しても、メキ シコが投資先であり続ける要因は何です か?
メキシコには、インフラや物流のサプ ライチェーンを備えたポテンシャルの高 いセクターが存在します。また、地理的要 因や14の国際貿易協定を活用できる点 も強みです。 これらに加え、企業の内部 的な成長要因として、高い生産性、為替 レートのメリット、そして質の高い優秀な 人材が揃っていることが挙げられます。
