小林 明子
元在レオン日本国領事
昨年末、日本で最も驚いたのは、スキー場が多くの外国人観光客で賑わっていたことです。鄙びた山奥のスキー場に外国人が大勢いるとは想定外でした。島国である日本は一般的には閉鎖的だと言われてきましたが、21世紀の日本はここまで開かれた国になっていたとは!!まさに衝撃でした。
それもそのはずです。安倍総理は大胆な改革を断行し、訪日外国人旅行者数を2012年の836万人から2015年には1974万人まで伸ばし、さらに2020年に4000万人、2030年には6000万人に増やすことを目指しています。日本は2008年に観光庁を新設し、以来外国人を積極的にもてなし、受入れてきており、観光誘致は成功を収めています。
日本を訪れる外国人が日本の魅力としてよくあげるのは、「伝統文化と現代文化が上手に共存している」点や、人々の規律正しさや治安の良さです。財布を置き忘れ、翌日何も取られていない状態で手元に戻ってきた、朝3時に東京の繁華街を女性一人で歩いても全く怖くなかったといったエピソードを良く聞きます。
渋谷に行けば、ハチ公(一日に最大50万人が通行する交差点)や、回転寿司が楽しめます。秋葉原に行けば、最先端の電気製品があり、メイド喫茶(誰でも最高のおもてなしを受けられる)に行ってみるのが面白いでしょう。もう少し落ち着いた旅を楽しみたければ、京都の寺で庭園を見ながら瞑想するも良し、高野山に登って座禅をしながら精神のデドックスをするも良し。日本観光は、老若男女が楽しめるバラエティーに富んだものです。
ここバヒオ地域には現在約5200人の日本人が住んでおり、メキシコ人の日本に対する関心が高まっています。しかしながら、多くのメキシコ人にとって日本という国はマルコポーロがジバングと呼んでいた時代と同じぐらい、まだまだ遠い存在のようです。
しかし、勇気を出せば日本はたちまち近くなります。今年2月から、全日空は成田・メキシコシティ直行便のディリー運航を開始し、また、アエロメヒコも直行便を増やしており、メキシコシティから14時間で東京に着きます。
それから、メキシコ人は観光目的の6カ月以内の滞在であれば、日本への査証が免除されています。お金を貯めて2020年の東京オリンピックまで待って日本を訪れるも良し、それまで待てないという人はすぐにチケットを買って、明日日本に遊びに来てください!