ルイス・ニシザワ氏(1918年〜2014年)は、二つの世界を結びつけた芸術家でした。日本人の父とメキシコ人の母のもとに生まれたニシザワ氏は、東洋的な瞑想の精神とメキシコの色彩の力強さ、その両方を自らの作品に融合させました。 70年以上にわたる幅広い画業の中で、モレロス州、プエブラ州、メヒコ州、そしてグアナファト州などに着想を得た多くの風景画こそが、彼をメキシコ近代美術の巨匠の一人として確立させた代表作群でした。 メキシコの山々、空、そして町々の中に、ニシザワ氏は「メキシコの光」と「自然に対する日本的な感受性」の完璧な融合を見出しました。 彼の作品は日本とメキシコの双方で展示され、両国の経済的関係が今日のように注目されるよりずっと前に、文化的な絆を深める役割を果たしました。ニシザワ氏は日本政府から勲章である「瑞宝章」を授与され、1984年にはメヒコ州芸術賞「ホセ・マリア・ベラスコ章」を受賞しています。 セラヤ総合病院の壁画 グアナファト州で展示されている作品のひとつに、セラヤ地区総合病院にある壁画『生命の誕生』があります。この作品は1969年に制作されました。 ルイス・ニシザワ氏はグアナファトをただ描いただけではありません。彼はその本質を「見出し」、魂の鏡として自然を理解する繊細な感性から、それを目に見える形にしました。彼の絵画は今もなお、メキシコと日本の間には産業や技術だけでなく、大地の色に宿る美の遺産が息づいていることを思い出させてくれます。
日本の礼儀作法の芸術:メキシコ人経営者が学べること
ビジネスの世界では、細部がすべてを物語ります。日本では、礼儀は飾りではなく、あらゆる人間関係の中心にあります。その見えないルールを理解した者が、取引先以上の関係、すなわち「信頼」を手に入れることができるのです。 グアナファトでは、日本企業と地元企業が共に活動しており、あらゆる挨拶、メール、会議などが、異文化間の働き方の違いに橋を架ける機会となっています。 すべてを語る挨拶 お辞儀(おじぎ)は、単なる形式ではありません。それは謙虚さと敬意を示す動作です。メキシコでは、握手に軽い会釈と心からの笑顔を添えるだけでも、文化的な感受性を示すことができます。小さな心配りですが、日本では小さな気配りこそが何よりも重要なのです。 名刺という象徴 名刺(めいし)の受け渡しは、ほとんど儀式のようなものです。両手で相手に向けて差し出し、受け取ったら大切に扱う。ズボンのポケットに入れたり、上から書き込んだりするのは厳禁です。その所作には、「職業上のアイデンティティは丁寧に扱われるべきものだ」という強いメッセージが込められています。 時間厳守は敬意の表れ 日本では、遅刻は約束を破るのと同じと見なされます。だからこそ、準備と時間厳守は、相手への誠意を示す手段なのです。日本企業と働くメキシコ人たちはそれをよく理解しています。1分遅れるより、5分早く着く方がずっと良いのです。 序列と合意形成 日本の意思決定は時間がかかるように見えるかもしれません。しかし、それには理由があり、全員が納得してから前に進むためです。それは不信ではなく、協調の精神です。そのプロセスを尊重することは、忍耐と長期的な視野を学ぶことでもあります。 静かなる教訓 日本の礼儀作法は単なるマナーではなく、人生哲学でもあります。調和は拙速以上に価値があり、敬意は契約では築けない関係を構築することを教えてくれるのです。
魂のパン:死者を敬い、生者を喜ばせる伝統
メキシコの多くの州と同様に、グアナフアト州にも独自の「パン・デ・ムエルト(死者のパン)」のバリエーションがあります。それが「パン・デ・アニマ(魂のパン)」であり、特にアカンバロ市やグアナフアト市で広く親しまれています。 アカンバロでは、この「魂のパン」は死者の日を象徴する最も独特な表現の一つです。この地域は「大きなパン(pan grande)」で知られており、職人の手仕事による製パン技術が高く評価されています。 パン・デ・アニマの起源が確立したのは20世紀で、地元の製パン工房が諸聖人の日(Todos los Santos)の祝祭用レシピに独自の要素を取り入れ始めた頃です。他の地域と同様に、この伝統は先住民の象徴とカトリックの宗教的要素が融合し、パン職人たちの技を通じて再考されたものです。 形状はこのパンの最も特徴的な点のひとつであり、寝かされた人の姿や布に包まれた形に成形されます。そのため、「アニマス(魂たち)」「ファンタスミータス(小さなお化け)」「ムニェカス(人形)」などの愛称で呼ばれます。パンを覆う白いアイシング(砂糖衣)はシーツやヴェールを表し、中央の赤やピンクの砂糖は血や花、装飾を象徴しています。家庭によっては、カヘタ(キャラメルクリーム)、ドゥルセ・デ・レチェ、またはグアバのジャムなどのフィリングを加える場合もあります。 生地にもさまざまなバリエーションがあります。伝統的な死者のパンのようにバターとオレンジの皮を使うものもあれば、パイ生地やブリオッシュ風の生地を使うものもあります。いずれの場合も、白いアイシングがアカンバロのパン屋で作られるパン・デ・アニマの特徴的な印となっています。 このパンに欠かせないのが、同じ時期に作られる「死者のカヘタ」または「グアバのカヘタ」と呼ばれる甘味です。名前は似ていますが、一般的なミルクカヘタとは異なり、こちらはグアバの果肉を煮詰めて作る濃厚でつややかなペーストです。香り高く、特有の甘さが特徴です。 「カヘタ(cajeta)」という名称には歴史的な由来があります。植民地時代、お菓子や保存食を入れる、木製や葦製の小さな容器を「カヘテ(cajete)」と呼んでいました。つまり、名前は材料ではなく器に由来するのです。 その製法は19世紀にさかのぼります。農村部の家庭では、秋のグアバの季節に果実を保存するために甘煮を作り、その一部を死者の日の供え物として残しておいたことから、この祝祭との結びつきが生まれました。 現在でも、パン・デ・アニマとカヘタ・デ・ムエルトはグアナフアト州南部の家庭で親しまれています。特にアカンバロ、セラヤ、サルバティエラ、バジェ・デ・サンティアゴ、コルタサルといった地域でよく見られます。これらは、タマル、かぼちゃの甘煮(カラバサ・エン・タチャ)、砂糖細工のアルフェニケ、砂糖漬けの果物などと並ぶ、伝統的な祭りの食卓の定番です。 このような菓子やパンは、地域の製パン・菓子作りの文化がいかにして代々受け継がれ、時代に合わせて進化してきたかを示しています。それを作り、分かち合うことは、亡き先祖を敬い、彼らを偲びながら私たち自身の味覚を楽しませる方法でもあるのです。
スペイン語に正式に取り入れられた日本語の言葉をご紹介
スペイン王立アカデミー(RAE)は、日常的に使用される4つの日本語由来の言葉を、スペイン語辞典に正式に収録した。 日本文化の影響はスペイン語圏にも広がっており、その一例として以下の言葉が正式に認められています。 カラオケ 「カラオケ」は日本語に由来し、文字通り「空のオーケストラ」を意味する。バーや家族の集まり、イベントなどで「カラオケを歌う」という表現が一般的になっており、その人気を受けてRAEが辞書に加えることを決定した。 マンガ 「マンガ」は日本のコミックを指し、世界中で多くのファンを持つ文化現象。 「マンガを読む」という表現は、物語のジャンルやスタイルとして広く認知されている。 RAEは、スペイン語にこの種の特定のコミックを指す適切な言葉がなかったことから、「マンガ」の収録を決めた。 スシ 「スシ」は、酢飯と魚介類や野菜を使った日本の伝統的な料理の総称。RAEが採用した理由は、スシが日常の食文化に根付いており、現在では世界中で広く認知されている用語であるため。 ツナミ 「ツナミ」は、海底地震によって発生する巨大な波を意味する。スペイン語でもこの言葉採用され、自然現象を正確に表現する科学的な用語として使用されている。また、世界的に共通する現象を表す語として定着している。
JETROが自動車部品調達フォーラムに日本パビリオンを出展
日本政府の貿易・投資振興機関である日本貿易振興機構(JETRO)は、2025年9月9日と10日にポリフォーラムで開催される「自動車部品調達フォーラム2025」に「日本パビリオン」を出展します。 90平方メートルのスペースを占める「日本パビリオン」では、以下の9社の日系企業が自社の製品・サービスを紹介します: ミナミダ、帝国インキ製造、阪神ネジ、黒田精機製作所、マキタ、藤田螺子工業、山口製作所、Biodata Bank、コスモ計器 また、JETROメキシコ事務所もブース(No.148)を設け、政府関係者、報道関係者、出展者、一般来場者への対応を行います。 出展企業はいずれも海外での事業拡大を目指しており、メキシコにおけるビジネス環境やビジネスチャンスを探ることを目的としています。 「日本パビリオン」は日墨間の商業活動を拡大するための重要なイベントであり、メキシコ企業と長期的なビジネス関係を築きたいと考える日系企業にとっての新たな入り口となることが期待されます。