9月はメキシコ愛国の月であり、ザクロはこの時期の代表的な料理である「ロス・チレス・エン・ノガダ」には欠かせない。
ザクロがこの時期楽しみにされているのは、年間で収穫時期が8月〜10月までと短期間であることも関連しています。そのため、ロス・チレス・エン・ノガダが味わえるのもこの期間限定で、ザクロ無しではこのメキシコ伝統料理は成り立ちません。
メキシコ人シェフたちは9月になるとザクロの到来を待ち、ロス・チレス・エン・ノガダの上に色鮮やかなザクロを散らして料理を完成させます。
このメニューの由来は、メキシコ独立戦争時代に政治家たちが協定を結んだ際にプエブラ州の修道女たちがメキシコ国旗の色に因んだ料理を発案しようと試みたことが発端であると言われています。
緑色ピーマン(チレ・ポブラーノ)にひき肉を詰め、クルミで作った白いクリームを上からかけたものに、修道女たちは赤いザクロの実を散らしました。9月になると独立記念を祝う料理として、メキシコ人はこの高価なロス・チレス・エン・ノガダを堪能します。
ザクロの実は5メートルほどの高さの木になり、特に手間がかからないため家庭の庭でも多く栽培されています。
ザクロの果実は球状で、熟すと赤く硬い外皮が裂け、赤く透明な果肉の粒が無数に現れます。果肉は甘酸っぱい味がします。
メキシコ人の多くはザクロの実をそのまま食することを好み、旬の時期には安く容易に購入できます。また、チリペッパーやレモンをかけて食べる人もいます。
グアナファト州とハリスコ州南部がザクロの主な生産地です。
原産
原産地は中東で、アラブ人がスペインに持ち寄ったものをスペイン人宣教師がメキシコに持ち込んだとされている。ザクロの木はバビロンの空中庭園でも栽培されていた。
効用
- デトックス効果あり、植物繊維が多く含まれる
- ビタミンCが豊富