マリキータ&ジロー夫妻が才能を生かしてメキシコ音楽に従事
ラテン音楽は日本でも人気があり、スペイン語の曲も色んな場所で流れ、カラオケや歌声サロンなどでもメキシコの楽曲が歌われています。
日本で最初に紹介されたメキシコ音楽グループはロス・パンチョスでした。このトリオは60年代に「Los Panchos en Japón」というアルバムでスペイン語と日本語の楽曲を発表し、彼らのボレロ(舞踊音楽)は日本でも高い人気を得ました。
先日新型コロナ感染で死去したメキシコ人歌手、アルマンド・マンサネーロさんもロマンティックな歌声で日本人を魅了しました。
それ以降数々の日本人歌手やグループ、そしてオーケストラなどがラテン音楽を演奏するようになり、日本人デュエット:マリキータ&ジローもそのうちの一組です。
マリキータ&ジローは歌手の帆足まり子さん(マリキータ)と夫でありギターリストの三村秀次郎さん(ジロー)によるラテン・デュエットです。「あてどなく」、「それはきみのよう」、そして「今宵君が欲しくて」などのスペイン語楽曲をレパートリーに取り入れた日本では草分け的な存在です。
二人はアミーゴ株式会社や雑誌「Hola Amigos」を設立し、ラテンアメリカの音楽や文化を発信しています。また、ラテンアメリカと日本のアーティストの交流にも努めてきました。
マリキータ&ジローはスペイン語がわからないにも関わらず70年代にメキシコに渡り、2週間滞在してアルマンド・マンサネーロの歌を収録しました。そこでマンサネーロ氏との友情が芽生えたのです。
その後マンサネーロ氏は日本で6回ツアーを行い、そのうち1回は日本のサルサバンド:オルケスタ・デ・ラ・ルスと共にツアーを開催しました。
マリキータこと帆足まり子さんは2003年12月27日に亡くなりましたが、夫のジローさんは日本人歌手、松本マリアさん、ミニエ・マリエさん、そしてタカバ・マサミさんと共にメキシコ民族音楽を演奏し続けています。
去年10月、ジローさんは死者の日に関連してメキシコの楽曲「ラ・ジョロナ」を松本マリアさんと披露しました。
その他にもこれまでラテン音楽を演奏してきた日本人に、東京キューバンボーイズ、ロス・インディオス、そしてメキシコの伝統的な音楽ジャンル:ランチェーラを歌った宝とも子さんなどが挙げられます。また、サム・モレーノという芸名で知られる長谷川修さんは、18歳でメキシコに渡り日本へ帰国後、東京にメキシコレストランをオープンし、後に有名なマリアッチグループ、マリアッチ・サムライを結成しました。