退職は悪!? 肯定に悩む日系企業とメキシコ人
2年間に渡り連載の機会を頂いたKOKO MEXICO並びに読者の皆様には心より御礼申し上げます。
最終回は「退職」についてです。メキシコも欧米に習い、離職率・人材流動性が高い国となっております。面接を担当される方であれば20代の候補者でもあっても3回以上の転職歴を持つ人が多い事を実感していると思います。
世界的にも珍しい終身雇用制度が存在した日本ですが、理に適った制度だと思います。なぜならどんな仕事であっても必ず「その会社特有のルール/やり方」が存在し、それを極めるには経年の長さが一番効率化に繋がると考えるからです。しかし逆を言うと、「説明しなくても期待通りにやってくれる」、「こういう場合は必ずこういう対応をするだろう」と部下や同僚に対して無意識に過剰な期待をしてしまいがちです。
長年メキシコ人と仕事をしていると思う事は、責任感は皆さん有るのです、プレッシャーも適切に伝えれば重要性も理解してくれます、でも期待通りの結果を出せない。昔は「なんで?」と憤りを感じて怒りを覚えてばかりいましたが、最近思う事は考え方が違うだけ、アプローチの仕方が違うだけであり
人の能力云々だけでは無い気がします。
だからこそ、仕事の成果での判断も大事ですが、雇用主側としてはとにかく長く勤めてくれるように、心地よく勤められる環境を整えれば期待通りの結果を出してくれる、その期待に裏切らないのがメキシコ人の長所だと思います。