飛行距離にすると1万1397KMも離れているメキシコと日本。習慣、言語そして時間帯まで何もかもが異なっているにも関わらず、広島県とグアナファト州の友好関係が近年さらに強固になっていることで、互いに近く感じる。 広島県とグアナファト州の交流は深まる一方で、現在グアナファト州には日本語表示の標識や広告塔が溢れており、自動車産業関連日系企業の進出、日本食レストラン、お盆祭りを始めとする文化イベントなど、日本が日常にあります。一方広島県では、グアナファト州から派遣された交換留学生が勉学に励んでおり、またチリやサボテンでメキシコ料理を調理するシェフ、メキシコの伝統音楽を披露するエストゥディアンティーナ楽団もいます。また2020年の東京オリンピックでは、広島県はメキシコ選手団の事前合宿を受け入れています。 グアナファトと広島の友好提携は5年前に締結され、文化・経済交流発展の為に多様な活動に取り組んでいます。 この友好関係は広島に本社を置くマツダ社がサラマンカに進出した時点から始まり、そこからグアナファト−マツダ−広島へと繋がっていき、今では経済・教育・文化・スポーツなど様々な分野に交流が広がっています。 先日友好提携5周年の記念式典にグアナファトを訪れた湯崎英彦広島県知事によると、現在グアナファト州にはマツダを含む広島県の企業24社が進出しており、200名以上の広島県民が居住しているそうです。 式典では両都市の友好関係をより一層強固なものにしていくことが両知事により再確認されました。 ディエゴ・シヌエ・ロドリゲス知事「今後さらに広島とグアナファトの交流が深まることを願います。」 湯崎英彦知事「メキシコと日本を隔てる地理的な距離にも関わらず、グアナファトと広島はまた一歩近づいているように感じます。」 広島とグアナファトからなる自動車産業関連の職場では日本人・メキシコ人社員が努力を共にし、社内外でのコミュニケーションの活性化に取り組んでいます。また、歴史的観点からも不屈の精神という共通点があります:広島県は原爆から困難を克服し、グアナファト州はメキシコ独立のリーダーとして戦いました。 このような過去が更にグアナファトと広島の友好関係はを深めているのかも知れません。そして今、グアナファトに移住する日本人は増加の一途をたどっています。 マツダから始まった友情 マツダ自動車のサラマンカ工場建設により、両都市の友好関係が始まる。広島県の主要企業であるマツダの進出はグアナファト州の発展に大きく寄与し、両都市の友好関係の要でもある。 当初広島県からメキシコ工場に派遣されたマツダ社員により、企業、政府などが一体となって両者の交流を進め、親善を深めていく目的で、「広島グアナファト親善協会」が設立された。 親善協会設立趣意では以下のように述べられている: 「広島は、70年前の原爆の惨禍の中から、今日の復興と発展を遂げたまちであり、グアナファト州はメキシコ独立運動が始まった地として、自由の象徴とされており、こうした歴史を持つ両県・州が未来に向けて共に歩んでいくことは大変意義深いものと考えられます。」 友好関係5年 2011年4月 マツダがメキシコでの生産事業を発表 2014年2月 グアナファト州サラマンカ工場操業開始 2014年8月 グアナファト州と広島県が経済交流提携を締結 2014年11月 広島県‐グアナファト州が友好提携を締結 2016年1月 在レオン日本国総領事館が開設 2017年6月 ミゲル・マルケス・グアナファト州知事が広島を訪問 2019年7月 ディエゴ・シヌエ、グアナファト州知事が湯崎英彦、広島県知事をグアナファトに迎える。更に交流を深めることを再確認し、けん玉遊びやセルフィ−撮影などが行われた。 よく使われる言葉 Palabras comunes Ciudades hermanas 姉妹都市 Amigos 友達 (tomodachi) Acuerdos…
天才からもう一人の天才へ
偉大なるアーテイストそして映画監督であるギジェルモ・デル・トロ氏と宮崎駿氏。メキシコ・日本それぞれの国が誇る二人は良き友人でもある。 メキシコ人映画監督ギジェルモ・デル・トロ氏が個人コレクションを集めた展覧会「怪物の館」で、宮崎駿監督が彼に贈った日本語の手紙に二人の友情が記されていました。 宮崎監督が「親愛なる友人」であるデル・トロ氏に書いた手紙は、グアダラハラ大学美術館の展覧会でも大切な一点として展示されました。デル・トロ監督はこれまでの製作活動において宮崎監督から多大な影響を受けてきたそうです。 2008年に書かれた手紙には、デル・トロ氏が吸血鬼を題材にした三部作「ザ・ストレイン」の第一部を宮崎氏にプレゼントしたことに対するお礼が記されていました。日本語では「沈黙のエクリプス」と改題されたこの小説は、後にテレビドラマシリーズ化されたヒット作です。 宮崎監督は手紙の中で冗談交じりに「とても忙しくて頭から灰がパラパラ落ちている」と表現したり、ジブリ作品の中から「くじらとり」、「やどさがし」、「水グモもんもん」などの作品をすすめています。 また宮崎監督が次回作の構想や登場人物をイラスト付きで紹介している手紙の文面からも、二人が親しい様子が伝わってきます。 手紙の最後には再会を願う言葉が添えられており、オスカー受賞者でもある両監督の再会を世界中のファンが待望していることでしょう。
マツダ駅伝大会の開催されました
サラマンカ・マツダの駅伝大会に社員をはじめ取引関係者の3,300名以上の駅伝走者が参加 Por Eunice Mendoza 日本ではとても有名な駅伝が今年もメキシコで開催されました。マツダ社員、取引関係者らが日本文化交流の一環としてサラマンカの町を駆け抜けました。 駅伝の全行程16キロを5区間に分けて走行しました。ヒロシマ通り、メキシコ一日本通り、マツダ工場敷地内に分けられた区間を各チームの代表一人ひとりが走り抜きました。 今年で5回目を迎えるこの駅伝には50をこえるサプライヤーチームを含む3,300名が参加しました。 グアナファト州の15市と国内の5州からも参加者がありました。 マツダ駅伝の知名度は毎年上がっており、グアナファト州の名物イベントになってきています。
第3回:知ったかぶり
日本人が困るメキシコ人の “理解力” 筆書「現役通訳夫婦が見たメキシコ自動車産業と今後」では多くの共感・納得の声を頂いていますが、本シリーズは著書に書き切れなかったこぼれ話&メキシコ人向けの内容でお届けしていきます。 第3回目は「知ったかぶり」、筆書でも取り上げていますがメキシコ人は業務上の知識を問われたら「知らない」とは絶対に答えたくない性質を持っています。でも今回は、さらに一歩先の話です。 日本人は次世代の担い手を育て上げていこうと色々と部下に教えます。でも初歩的な事や、簡単な事しか教えていないにも関わらず、次の日には「俺は何でも知っている」と豪語して回り、最悪の場合、設備の設定を勝手に変えてしまい大問題に発展する事態に何度か遭遇しました。なぜこうなってしまうのか?それはメキシコ人にとっては日本人上司に教えてもらう事は光栄な事であり、すぐに他の同僚と自分は違う(教育を受けた)事を強調したがる傾向があるからです。さらに問題なのが、それを聞いて嫉妬した他のメキシコ人が「じゃあ、この問題の解決方法分かる?」などカマを掛けてきて、分からないまま対応してしまい問題になるのです。 その本 a 話題の本 著者: 中塚アンヘル信也 フリーランス日西通訳 メキシコ在住13年 自動車業界6年目 現役通訳夫婦が見たメキシコ自動車産業と今後(Kindle版) ある通訳者の黒歴史(Kindle版)
グアナファト-広島 友好提携締結5周年
広島県とグアナファト州の両政府機関はここ5年間、教育・文化・スポーツ・経済などの分野で交流活動を行ってきました。 言語のハードルにも関わらず、相互に学びながら友好関係を築いてきました。 湯崎英彦広島県知事は、現グアナファト州知事であるディエゴ・シヌエ・ロドリゲス氏と新たに友好を深めるため、今回グアナファトを訪れました。 夕食会の席には両国の関係者が出席し、友好提携締結5周年を迎えるに当たり互いの努力を拍手で讃え合いました。
「広島とグアナファトは また一歩近づく」 湯崎知事
「メキシコと日本を隔てる地理的な距離にも関わらず、グアナファトと広島はまた一歩近づいているように感じます。」と、先日グアナファトを訪れた湯崎英彦広島県知事。 広島から何千キロと離れたグアナファトには現在、日本語標識が溢れ、広島の日系企業進出、お弁当を売るレストランの数々、またお盆祭りも催されるなど、何千人もの日本人がここで生活しています。 「これら全ての要因のおかげで、グアナファトでの生活環境も非常に快適で、以前ほど広島を遠く感じなくなったのではないでしょうか。」と、湯崎知事はココ・メキシコのインタービューに応えてくださいました。 グアナファト州だけで、マツダを含む広島の日系企業24社が進出しており、マツダが所在するサラマンカ市を始め、約200名の広島県民がここに居住しています。 また、州内に日本人学校が設立されたことで、これから更に日本人、そして広島県民の移住も加速するでしょう。 自動車産業関連の日系企業がグアナファト州に進出し始めた当初は、単身赴任者が大多数でしたが、今日では教育環境の充実に伴い子供同伴で家族でグアナファトに渡墨している傾向にあると湯崎知事は述べています。 5年前に締結された広島県とグアナファト州の友好提携は、文化、経済、教育などの分野で交流活動を促進してきました。最近ではスポーツ分野でも交流を始めており、これが今回の湯崎知事訪問の主な目的でもありました。 湯崎知事は、日本人コミュニティがグアナファトで安全に暮らせるよう尽力している州の関係者に敬意を示すと共に、この二都市間の友好交流プログラムの更なる強化に向けて取り組んでいる州政府にも謝意を述べられました。 グアナファト滞在中の行事 グアナファト訪問中、湯崎広島県知事はディエゴ・シヌエ・ロドリゲス・グアナファト州知事と会談したほか、日本投資セミナーへの出席、スポーツ分野提携の締結、州都グアナファト市訪問、けん玉交流会、グアナファト‐広島友好提携締結5周年式典、州議員と共に議会へ出席、野球場での始球式など、様々な職務を遂行。 湯崎英彦知事 「広島県とグアナファト州の持続可能な発展に向けて、これからもこの友好関係が続くことを願っています。」 「短期間でこのような深い絆が築けたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。」 「グアナファトは皆さんフレンドリーで、とても快適です。」 ディエゴ・シヌエ知事 「今後さらに広島とグアナファトの交流が深まることを願います。」 「グアナファト州の市民と日本人コミュニティの皆さんは、言語や文化の違いというハードルを越えて団結していくでしょう。」 「両国の発展のために、今後も力を合わせて取り組んでいきましょう。」
イラプアト盆祭り
メキシコ死者の日と似た日本の行事 メキシコの伝統行事である死者の日とよく似ており、日本で古くから続く盆祭りが先日イラプアトで開催されました。 盆祭りにはメキシコ人と日本人1200名ほどが参加し、日本料理やメキシコ料理のスタンドが並び、舞台では日本舞踊やメキシコ民族舞踊が披露されました。 また、死者の魂を弔うために行う日本の行事、灯籠流しを行いました。 日本商工会議所グアナファト支部の倉光昌夫会長は、この行事を通してグアナファトと日本の良好な関係が伺え、「我々にとって日本の行事・慣習をグアナファトの皆さんに紹介できることはとても嬉しいことです。この盆祭りはメキシコの死者の日という伝統行事とよく似ているため、さらに親近感をおぼえます。」と述べられました。
「報・連・相」 日本のビジネスマナー
自動車産業でデザイン分野に従事する日本人プロフェッショナルが、メキシコ人が日本人と上手くコミュニケーションを取れるよう、日本の職場環境の特徴を紹介 田中康晋さんは2001年から河西工業に勤務しており、日産自動車のモデルデザインなどを手掛けてきました。現在はカサイメヒカーナでデザイン部のディレクターとして活躍しています。カサイメヒカーナは自動車内装部品の製造・販売を手掛けており、ホンダ・メキシコ、マツダ・メキシコそしてダイムラーなどが主要取引先です。 今回ココ・メキシコへのインタビューでは、田中さんに日本の職場環境やビジネスマナーなどについて語っていただきました。 田中さんがメキシコに来られて何年になりますか? 毎日のルーティンについてお聞かせください。 メキシコへ赴任して1年半になりますが、数年で日本へ戻ることになります。毎朝7時半に出社し、30分の休憩時間を挟んで5時に退社します。日本では8時出社で5時退社、昼休憩は1時間でした。一見メキシコの方が労働時間が長く、休暇が少ないように感じますが、日本では年間を通して残業時間が多いのが現状です。 私の場合は毎日日本との会議があるので、19時半まで会社に残ります。 カサイメヒカーナのデザイン部ディレクターとしての職務内容は? 部の構成について聞かせてください。 デザイン部門は14名で構成されており、日本人2名メキシコ人14名です。アシスタントディレクターはとても優秀なメキシコ人女性です。日本ではデザイン部門のみに従事していましたが、メキシコでは会社の管理業務も兼任しているので日本とのコミュニケーションも図っています。 自動車部品デザインの開発は日本で行われるので、メキシコではデザインを調整して組み立てを行います。会議でデザインが承認され、そうでない場合は修正を加えます。 職場環境に関してメキシコで驚いたことはありますか? デザイン部の社員は皆、知らないことを学び、更に知識を深めようという意欲に溢れていて、その姿勢に感心しました。 メキシコの職場で一番苦労したことは? 部署の中でのコミュニケーションは英語でとるのですが、日本人にとってもメキシコ人にとっても英語は母語ではないので、時に問題が生じることもあります。 日本のビジネスにおけるメキシコ市場の重要性は? 日系企業にとって、世界のどの市場と比べてもメキシコでの経済成長は可能性を秘めています。河西工業も事業拡張や取引先との関係改善を目指してメキシコに重点を置いています。 職場環境でメキシコが日本から学ぶべきことは? 日本での職場規律をメキシコで適用することは容易ではありませんが、取引先からは日本の企業の特徴である規律ある態度が求められますから、時間厳守は鉄則です。時間厳守というのは、指定された時間までに要求されたタスクを完遂することです。 規律についてもう少しお聞かせください。 規律とは秩序を維持することです。これは国籍(日本人であろうがメキシコ人であろうが)に関係なく、プロとして誰でも守らなければならないことです。 メキシコ人と日本人が共に働く職場環境を改善するためには? 日本には「報・連・相」というビジネスマナーが存在します。 「報告」は任務を受けたものが上司に状況報告すること、「連絡」は関係者に情報(事実)を知らせること、「相談」は物事を決定する際に他の人に意見を求めたり話し合いをすることを意味します。 私の意見ですが、日本人上司は常にこのマナーを重視しているように思います。それを怠れば不要なトラブルを招く原因にもなりかねません。危険性がある問題は避ける必要があります。 最後に日本人と職場を共にするメキシコ人に3点アドバイスをお願いします。 1点目:常に上司とコミュニケーションをとること。 2点目:私たち日本人が仕事をしているとき、メキシコ人は私たちが何か不機嫌だと思いがちですが、集中しているだけですので普通に声をかけてください。 3点目:どんな状況でも連絡することを忘れないでください。時にメキシコ人同士、又は日本人同士だけでコミュニケーションをとりがちですが、皆が事実を知ることが大切です。
グアナファト日本人学校新校舎開設
イラプアトにメキシコ国内で3校目となるグアナファト日本人学校(小学部・中学部)の新校舎が開設された。 グアナファト州(バヒオ地域)に住む6歳から15歳までの日本人子女が、日本の学校と同じカリキュラムで学べるグアナファト日本人学校の小学部・中学部の校舎が新設されました。 イラプアトでの新校舎完成記念式典には、日本文部科学省を代表して大川氏も出席されました。 メキシコシティのリセオ(日本メキシコ学院)、アグアスカリエンテスの日本人学校に続いて、グアナファト日本人学校はメキシコ国内で3校目の日本人学校です。 今年度は、イラプアト、セラヤ、そしてレオン在住の55名の児童生徒で学校生活がスタートしました。 記念式典では、児童生徒が先生方の力を借りながら音楽の時間に自分たちで作詞した校歌が披露されました。 新設されたグアナファト日本人学校の収容可能人数は200名で、日系建設会社により8カ月間で新校舎が完成しました。 新校舎には9つの普通教室のほか、音楽室、図工室、家庭科室があり、他にも多目的教室が2室、理科室、体育館、そして運動場も配置されています。 グアナファト州への更なる日本人コミュニティの増加により、グアナファト日本人学校へ入学する児童生徒の数も今後増えることでしょう。