2025年、最高のかたちで

ココ・メキシコでは、グアナフアト州が国内有数の産業拠点としての役割を改めて示した姿を目の当たりにしてきました。特に日本からの投資において、その存在感は際立っています。厳しい世界情勢の中でも、日系企業は同州での事業を維持するだけでなく、拡大・再投資・事業の深化に踏み切りました。日本企業は、今もなおグアナフアト州を信頼し続けています。 この特別号では、二国の文化の懸け橋となり、相互理解を深めるストーリーを引き続きお届けしています。例えば、40年以上の歴史を持ち、外国企業の重要なサプライヤーへと進化したレオンの企業「Artefactos de Hule」、レオンでの新しい暮らし方に変化をもたらしている住宅開発「La Campiña Francesa」、そして3,000万ドル以上の投資による革新的な工業団地「Pocket Park」などについて紹介しています。 ココ・メキシコにとって、バイリンガルな視点からこの歩みを記録し続けることは重要な使命です。そこから生まれる多文化的な理解を通じて、私たちはビジネスや投資のストーリーが単なる経済の話ではなく、人、文化、そして信頼の物語であると確信しています。ようこそ、2026年! エウニセ・メンドサココ・メキシコ編集ディレクター

中国を阻止し、農村が爆発した年

今年は、この二つの大きなテーマによって記憶されるだろう。それは「中国に対する関税」と「農業をめぐる紛争」である。この二つの出来事が今年を象徴した。 2025年は、とりわけドナルド・トランプがメキシコに圧力をかけ、中国製自動車およびその他1,463品目の中国製品の輸入を抑制させた年として記憶されるだろう(関税は2026年1月1日から発効)。この出来事は、国際貿易システムにおける根本的な転換を意味している。 メキシコの決定は、米国政府の圧力により中国製品の輸入を抑制するという点において、ラテンアメリカや世界の他の国々にとっての前例となる可能性がある。 クラウディア・シェインバウム政権によるこれらの関税は非常に重要であり、中国大使館はすでに「米国は世界的な協力を促進し、国際貿易を守る責任を負うべきだ」との声明を発表している。中国大使館はまた、ドナルド・トランプ政権が「一方主義と経済的威圧によって国際貿易のルールを再構築しようとし、失敗したモデルを意図的にラテンアメリカへ輸出している」と主張している。 中国製自動車や、アジア系店舗にあふれる数千種類の商品に“侵入”されてきたメキシコの決定によって、米中間の貿易戦争は、世界的な経済覇権をめぐる争いの新たな段階に入った。 もう一つの大きなテーマは、メキシコ農村の危機である。 数十年ぶりに、メキシコの農民たちが声を上げ、高速道路を封鎖した。 農村の人々は、おそらくクラウディア・シェインバウム政権および「第四の変革」が直面した中で、最大級の社会問題を引き起こした。数千人の農民が複数の州で道路を占拠し、連邦政府との交渉を迫った。 この対立は、実際にはまだ始まったばかりである。メキシコ農村の爆発的な抗議活動は、さらに深刻な段階へと拡大し、メキシコ政府を困難な状況に追い込む恐れがある。解決は容易ではない。メキシコの農村は数十年にわたる放置に苦しんできたため、問題は非常に大規模である。 これら二つの大きなテーマは、2026年においても引き続き重要な課題となるだろう。

Villamedでは、すべての荷物を安全に、時間通りに配送

メキシコ企業「Villamed(ビジャメッド)」は、15年の経験を持ち、総合物流ソリューション、倉庫保管、陸上輸送、宅配・メッセンジャーサービス、貨物保険に特化しています。 「国内および国際的なカバレッジ、24時間365日の追跡技術、そして献身的なチームにより、すべての荷物を自社のものであるかのように大切に扱っています」と、総合物流企業Villamedのディレクター、ハビエル・ビジャマール氏は語ります。 「単なるサプライヤーではなく、配送時間の短縮、コスト削減、そして大切な貨物がエキスパートの手にあるという安心感を求める企業にとっての戦略的パートナーになることを目指しています」。 Villamedは、各顧客の実際のニーズに合わせた、効率的で安全なサプライチェーンの設計を専門としています。 レオン市を拠点とする同社は、165のルート、全国に広がる専門倉庫ネットワーク、自社所有の車両、リアルタイムの追跡技術、そして国内主要宅配業者との戦略的提携により、時間厳守の配送を保証しています。

グアナファト州:トランプが羨む「自動車の工場」

グアナファト州はまさに「巨大な自動車工場」である。47の工業団地と6,000ヘクタールの生産用地を持ち、22万人の労働者が働き、日本、ドイツ、アメリカの自動車を生産している。 ここで生産されている車種は、トヨタのピックアップトラック「タコマ」。 ゼネラルモーターズのピックアップトラック「シルバラード」および「シエラ」。 マツダ3およびマツダCX30。 そしてホンダのピックアップトラック「HR-V」とホンダ「フィット」。 2024年の年間生産台数は89万6千台に達し、グアナファト州はメキシコ最大の自動車生産州となっている。 例えば、シラオにあるゼネラル・モーターズの工場では、1分間に1台のピックアップトラックを生産している。 サラマンカのマツダ工場では1時間に60台の自動車を生産している。 グアナファト州は、アグアス・カリエンテス州やサン・ルイス・ポトシ州と連携し、ラテンアメリカ最大の自動車産業クラスターを形成している。この地域は、ドナルド・トランプ大統領の関税政策によって大きな影響を受けるだろう。 グアナフアト州の自動車工場は22万人の直接雇用を生み出している。 現在、同州ではピックアップトラック、ファミリーバン、高級車、貨物トラックなど、世界基準の自動車9車種が製造されており、主に米国、カナダ、中南米へ輸出されている。 グアナファト州には、アパセオ・エル・グランデのトヨタ、サラマンカのマツダ、セラヤのホンダ、シラオのゼネラル・モーターズの4つの世界トップクラスの組立工場がある。また、日本の日野自動車の大型車工場がシラオにあり、フォルクスワーゲンのエンジン工場もシラオに立地している。そして、フォードの電気モーター工場はイラプアトにある。 グアナファト州には、自動車産業を支える440社の自動車部品メーカーがあり、州内46市町村のうち21市町村に分布している。 かつで世界初の自動車都市として知られた米国デトロイトでさえ、現在グアナファト州のような生産能力を持つには至っていない。

日本とグアナファト州:結束力の強化

『Koko』誌を通じて、グアナファト州の日本人コミュニティの皆さまにご挨拶できることを大変嬉しく思います。 私たちは現在、グアナファト州と日本の経済的•文化的関係をさらに強化するために、日本で訪問活動を行っています。そのことを共有できる機会をいただき、誠にありがとうございます。 皆さまもご存じのように、私たちは日本の国としての闘いの歴史、才能、そして規律を深く敬愛し、尊敬しています。これらはグアナフアト州の人々の本質にも通じるものであり、私たちを結びつける多くの共通点が存在しています。グアナフアト州では、日本との友好関係を築いてきたことを、心から誇りに思っています。 さらに、日本は私たちの大切なビジネスパートナーでもあります。現在、グアナフアト州はメキシコにおける日本の投資家にとって最良の投資先となっています。 2006年から2025年4月までに、145社の日本企業から89億8,900万ドルの投資を受け、その結果4万8,140人以上の雇用が創出されました。口で言うのは簡単ですが、これは長年にわたる努力の結果です。 このように、日本の存在はここ数十年のグアナファト州経済発展の鍵となってきました。特に自動車産業においては、グアナファト州を技術革新、才能、生産性の中心地へと導いてくれました。 マツダ、ホンダ、トヨタという日本の主要自動車メーカー3社の存在により、グアナファト州は現在、ラテンアメリカで最も活気のある自動車産業クラスターを形成しており、メキシコ最大の自動車生産地でもあります。 しかし、私たちの関係はビジネスだけにとどまりません。文化的、友好的、そして連帯的な絆もあり、5月初旬のこの訪問を通じて、さらにそれを強化してまいります。今回の訪問の成果や詳細については、今後も皆さまにご報告いたします。 グアナファト州を第二の故郷としてくださる在住の日本人コミュニティの皆さまに、心より感謝いたします。 リビア·デニス·ムニョス·レド グアナファト州知事 

日本とグアナファト:かつてないほど強固な友好関係に

グアナファト州に在住の日本人コミュニティの皆さまにご挨拶できることをうれしく思います。 この機会を設けてくれた『ココ・メキシコ』誌に感謝するとともに、この1年の貴誌の才能、能力、努力を称えます。 2023年は同州にとって大切な1年であり、私自身にとっても日本を実務訪問し、広島フラワーフェスティバルに参加する機会にも恵まれるなど、大変意義深い年でした。 日本では、グアナファト州の発展と進歩の盟友である多くの日本企業と、友好と連携の絆を深めることができました。 また湯崎広島県知事と会談する機会もあり、次回は是非グアナファト州にご来訪いただくようお誘いしました。 湯崎知事とは、2024年に締結10周年を迎える友好提携の成果を確認しました。 この日は間違いなく、私たち両国民を結びつける友好と友愛の関係を祝う記念すべき日となるでしょう。グアナファトにもっと日本が、そして日本にもっとグアナファトが存在することを望んでいます。 この場をお借りして、年末のご挨拶を申し上げます。2024年がグアナファトの日本人コミュニティの皆さまにとって幸多き1年となることを心よりお祈り申し上げます。 ドウモアリガトウゴザイマス。

日本人が求めるメキシコ人起業家

メキシコ人起業家の創造性は、日本人にとって大きな関心事となっており、メキシコシティには貿易と投資を促進するための独立行政法人も設立されている。 日本貿易振興機構(ジェトロ)は、日本と世界の貿易・投資促進を目的としており、日本でビジネスを展開する革新的なメキシコ企業の発掘に力を入れている。 ジェトロ・メキシコ事務所長がグアナファトを訪問した際、日本の企業がさまざまな地元企業のビジネスに関心を寄せていることを知らされた。自動車産業関連のサプライヤーだけでなく、医療機器、航空宇宙、そして食品といった分野への投資にも関心が高いそうだ。 グアナファト州の中でも、特別な魅力を持つある企業とすでに交渉に入っている。それは農業分野の会社で、天候や時期に関係なくコンテナで果物や野菜を生産する技術を開発している。これは、日本の農業に大きく貢献できる可能性がある。 なぜなら、日本は冬と夏の気候が厳しく耕地も少ないため、果物や野菜の輸入率が非常に高い。日本で果物を買うのは贅沢だと言われいる。例えばメキシコ産のライムは需要はあるが、値段が高く1個13ペソもする。 日本にとって、自国のこのような農業問題を解決する可能性があるメキシコ企業を発掘することは、大きなビジネスチャンスになり得る。 ジェトロ・メキシコが求めているのはまさに、日本の投資家にとって魅力的な、革新的で独創的なメキシコ企業なのだ。 ジェトロ・メキシコの中畑貴雄所長は、現在も発掘に力を入れており、バイオニック義肢を製造するあるメキシコ企業に注目している。 現時点でメキシコ企業440社がデータベースに登録されており、すでに投資活動が行われている。

ゼネラルモーターズの事例における新労働組合

メキシコの左派労働組合がここに誕生しました。 シラオのゼネラルモーターズ(GM)での労働者運動の背後には、MORENA(ロペス・オブラドール大統領が現在政権を握っている政党)に連なる2つの新たな労働組合組織が存在しており、SME(電力労組)の元リーダーであるマルティン・エスパルサが率いるNCT(労働者中央組合)と、ナポレオン・ゴメス・ウルティア上院議員が関与しているFESIIAAN(自動車・自動車部品・航空宇宙・タイヤ産業の独立組合連盟)という労働組合があります。 この2つの組織は、CTM(メキシコ労働組合連盟)から古い労働協約を取り上げることに成功したゼネラルモーターズの組合運動と関係があります。 2014年に誕生したNCT(労働者中央組合)は、今はなきSME(メキシコ電力労組)が新しい組織を作ろうとしたものです。彼らは、SMEの元リーダーで、NCTの書記長であるマルティン・エスパルサのリーダーシップによって、メキシコの左派組合をまとめようとしています。彼らは、カナダへ逃亡していた鉱業の有力者、ナポレオン・ゴメス・ウルティアの支持を受けており、ゴメスは現在第4次変革(ロペス・オブラドール政権の自称)の上院議員に復帰しています。 もう1つの組織は、FESIIAAN(自動車・自動車部品・航空宇宙・タイヤ産業の独立組合連盟)です。この組織は、ロペス・オブラドール政権が発足する5日前の2018年11月に誕生し、マルティン・エスパルサとSMEの協力者、ナポレオン・ゴメスにより運営されています。実際、ナポレオン・ゴメスが所有するメキシコ全国鉱夫・冶金・鉄鋼労働組合はFESIIAANの創設メンバーです。 また、MORENA党のペドロ・ハセス上院議員の組合組織CATEMもシラオに介入しましたが、最終的には労働者に拒否されました。CATEMは新たに設立された労働組合で、すでに日産アグアスカリエンテスと契約しています。 自動車産業労働組合連合会は、マルティン・エスパルサとナポレオン・ゴメスが第4次変革政権の支援を受けながら、メキシコの国際的大企業に参入しようと計画しています。GMシラオでの労働運動の主要なアドバイザーの一人は、ルイサ・マリア・アルカルデ労働大臣の父、アルトゥーロ・アルカルデの側近であるクラウディア・パトリシア・ピネダでした。つまり、GMシラオでの勝利はSMEの、そしてひいてはナポレオン・ゴメスの勝利でもあるのです。 労働組合: CTM (メキシコ労働組合連盟) CROC (労働者農民革命連合) NCT(労働者中央組合) SME(電力労組) SINTTIA (全国自動車労働者組合) FESIIAAN (自動車・自動車部品・航空宇宙・タイヤ産業の独立組合連盟)CATEM (メキシコ労働組合連合) SNTMMSSRM(メキシコ全国鉱夫・冶金・鉄鋼労働組合) 

日本とグアナファト:姉妹文化

グアナファトを第二の故郷としている、素晴らしい日本人コミュニティの皆さんにご挨拶できることを嬉しく思います。 雑誌「ココ・メキシコ」には、このメディアを通じて私のメッセージを発信する機会を与えていただき感謝申し上げるとともに、この一年のご尽力に敬意を表します。 ちょうど1年前にもパンデミックの危機を話題にしていましたが、現在に至っても依然収束はしていません。しかしながら、幸いなことに今はワクチンのお陰で、新たなパノラマが広がっています。 最も重要なことは、このような状況下で社会全体が団結し、努力と協働によりこの危機を乗り越え、私たちは以前にも増して強くなっているということです。 グアナファトにとって、日本との友好関係は大きな意義があります。それは、信頼、尊敬、忠誠の上に成り立つ関係であり、つねに両国民のための最善を求める関係なのです。 今は、希望をもって未来に目を向け、進歩と発展を目指して前進し続けるための、新たな目標を設定する時です。 私たちは日本の文化、価値観、規律や伝統、歴史や国家、そして革新的な人々や美しい建築物を賞賛しています。 そしてグアナファトでは日本という偉大な国に敬意を表するとともに、そのような側面を共有できると感じています。なぜなら、グアナファトもまた、文化や伝統、豊かな歴史や建築物、民俗学、そして知識と革新に情熱を注ぐ人々を誇りに思っているからです。 グアナファトと世界との関係において、日本は主要なプレーヤーであり素晴らしいビジネスパートナーですが、それ以上に日本文化は私たちの文化と非常にうまく調和しているのです。私たちは姉妹文化だと言えるでしょう。 日本とグアナファトの全ての人々の幸福のために、そして双方の発展のために、これからも協力していきましょう。 この場をお借りして年末のご挨拶とさせていただき、2022年の皆さまのご多幸をお祈り申し上げます。良いお年をお迎えください。

ジェネラル・モーターズと労働組合の事例

メキシコでは企業の労働組合で選挙が行われる時期であり、組合に加入するメキシコ人労働者にとって、これは新しい試みだ。 2019年、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の締結に伴い、アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール政権によって労働改革が行われた。これは、組合の民主化・透明化を遂行し、メキシコの雇用条件や労働環境を改善することが目的だ。 改正労働法では、2023年5月2日までに協約適法化プロセスを完了させておく必要がある。 メキシコ法人を構える日系企業の多くはすでにそのプロセスを完了させている。セラヤ市に拠点を置くHondaを例に挙げると、メキシコ労働組合連盟(CTM)が当選したため、現状維持の結果となった。 しかしながら、ジェネラル・モーターズ(GM)での結果は異なり、何十年にもわたり労働者の権利を保護してきたCTMに対して、労働者は反対の立場を表明した。 この投票結果は労働協約において正当と判断され、ジェネラル・モーターズでは25年間締結していたCTMとの労働協約が取り消された。 これを受け、メキシコ社会福祉・労働省は結果の検証を開始し、一方でジェネラル・モーターズは新たな労働組合の設立に向け、関心のある複数の組合に参加を呼びかけることとなる。 新たな採決に関しては、選挙の民主化を保証するため、選挙管理委員会(INE)と国際労働機関(ILO)の立ち合いにもとで行われる。 現時点ではGMの労働者はどの組合にも加入していない状態である。