パブロ・セサル・カリージョ
新聞記者
グアナファト州政府とトヨタは15年に渡って工場誘致の話し合いを重ねてきた。
容易な交渉ではなかった。
2009年にはすでにグアナファトへの工場誘致は決定されていたのに世界経済危機に見舞われ計画は流れた。そして2011年再び計画がまとまったところで今度は日本が東日本大震災に見舞われた。
万全の準備で待ち望んだ2017年。市場全体を揺るがすような決定を下された。トヨタは当初予定していたカローラの生産プロジェクトを変更したのだ。投資額も減額された。
トヨタは難しい決断をしなければならなかったのだ。
2017年トランプ政権の誕生によって自動車産業もアメリカ国内での生産増加を迫られ、メキシコに工場を置く自動車産業に国境税をちらつかせ圧力をかけてきたのだ。
それでも グアナファトのトヨタ工場は健在だ。世界経済危機や東日本大震災そしてトランプ大統領にも屈することはない。