生者と死者が繋がる場所:メキシコと日本

今月号では日本の「お盆」が紹介されて います。家族の魂を迎えるこの風習は、 メキシコの「死者の日」とよく似ていて、 親近感を覚えた方も多いのではないで しょうか。しかし、その根底にある「死生 観」には、両国のユニークな違いがあり ます。

メキシコの死者の日は、とにかく明る く賑やかです。死は終わりではなく「生 の延長」であり、年に一度、ガイコツたち と陽気に歌い踊るお祭りとして死を祝福 します。

一方、日本の「お盆」は、静けさと情 緒に満ちています。その象徴が「精霊馬 (しょうりょううま)」と呼ばれる、野菜で 作る乗り物です。私たちは、きゅうりに箸 の足を付けて「俊足の馬」に見立て、ご 先祖様が一日も早く家へ帰ってこられる ようにと願います。そしてお盆が終わる と、今度はお供え物をたくさん積んでゆ っくりあの世へ戻れるよう、なすで作っ た「歩みの遅い牛」に乗せて送り出すの です。

死を「ガイコツ」という形あるキャラク ターにして笑い飛ばすメキシコと、死を「 目に見えない魂の気配」として静かに受 け入れる日本。表現方法は違っても、「 去っていった大切な人を忘れない」とい う愛の深さは全く同じです。

今年の夏は、遠い日本の家族に思い を馳せながら、メキシコの美しい文化と の共通点を感じてみてはいかがでしょ うか。

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