バレリア・バラハス
1945年8月に広島と長崎に投下された原 子爆弾は、近代史において最も壊滅的な 惨劇の一つとなりました。何万人もの命が 奪われ、街は一瞬にして廃墟と化しまし た。
それから80年が経過した今、広島と長 崎は単に悲劇の記憶を伝えるだけの場所 ではありません。復興力、再建、そしてイ ノベーションを体現する象徴となっていま す。
広島では、原爆投下からわずか数ヶ月 後には復興へのプロセスが始まりました。 建築物の再建にとどまらず、広島は西日本 を代表する重要な産業都市へと変貌を遂 げたのです。世界本社を広島に置く自動車 メーカー「マツダ株式会社」は、地域の経 済成長を牽引する原動力となりました。同 社は数万人規模の雇用を生み出し、世界 中へ自動車を輸出しています。また、その 周辺には、高度な製造業、金属加工、ロボ ット工学、自動車部品などを専門とする何 百ものサプライヤーが成長しました。
マツダだけでなく、広島には造船業大 手の「常石造船」などの企業があるほか、 産業研究やイノベーションに直結した様々 な技術センターも集まっています。
一方、歴史的に日本と世界をつなぐ玄 関口として知られてきた長崎は、造船、エ ンジニアリング、重工業といった分野での 経験を活かして復興を推し進めました。こ の成長を支えた主役の一つが、19世紀か ら長崎に深く根ざしている「三菱重工業」 です。
今日、広島と長崎の両都市は、その発 展、生活の質の高さ、そして20世紀最大 の悲劇の一つを「レジリエンスの教訓」へ と変えた強さによって、世界中から高く評 価されています。
